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雪色の魔女15

評価もしてね。

今回は少し書き方を変えて書きました。

今後とも宜しくね。

三通はるか

すると急に薄暗くなり、裕二を異空間に誘っているのが、目に見て判る。

「ここは、何なんだ。」

と言うより早く辺りから気持ち悪い呻き声が聞こえてきた。


「体くれー体くれーわしらに自由と安らぎを。」

裕二には、この意とするものの意味がまるで把握出来ず、狐につままれた程度としか思ってはいなかった。

「おい、隠れていないで出てこいよ。

俺、忙しいんだ。

ん!。」


ざわめきが悲鳴と変わった。


「キャー人間よー。

人間の男よー、いままで生気喰らっていたから仕返しにきたんだわ。」


その声は辺り一面轟き、そしてまた平静を取り持つ暗黒へと帰っていった。

「何なんだいあれは、俺は小夜子の事で頭が一杯なんでそこまで手がまわる訳ないじゃない。」


現状に呆れ返る裕二でしたが、ここが異空間で人間の領域では無い事を再確認すると理解出来た。でもそれでも小夜子の事を知りたく、再度大声を張り挙げた。


「小夜子、小夜子を知っている人はいませんかー。」


それは小夜子を思いやる節なる叫びとも見え、その懸命さで自分の気持ち汲んでくれる人がいないかを捜した。


「やはりいない。

俺一人こんな所で何をしてるんだ。

何が愛してるんだ。

これじゃ自分勝手な他力本願じゃないか。」

こんな空間に何時間もさ迷う平静を保つのは並大抵な事ではないだろう。しかし、そんな事柄を差っ引いても小夜子を愛するといった気持ちが伝わるかいなや不安だった。


「さあここよ。

小夜子に会いたければ連いてきなさい。

ほら。」


豆つぶ程度の泥人形が裕二を誘い、あまつさえ手招きをしていた。

誰なんだ。と言うよりも裕二には、最後のチャンスのように見え、宙を掴むから始めた小夜子捜しも希望の光りが当たり始めたかに思えた。

裕二は、その豆つぶが手招きする方するほうに足を進めた。

歩き始め数時間も経ち、身も心もへとへとになっていった頃、この暗闇から一筋の光りが射しこんできた。その意とするものは、この暗闇からの脱出。

偏にそう思ったのかも知れない。

裕二は、押さえきれない気持ちがはち切れてしまったのでありましょうか。

そのまま光り射す方へと足を進めた。


すると、そこに拡がる光景に裕二は驚嘆する。


「ここれってないじゃないか!。

この空もこの闇も全ては闇に食い破られてしまったのか。

それじゃ悲し過ぎるよ。」


辺りが静まり返り、虫達の鳴き声も聞こえなくなってさまった。

先程の元気も最早無くなったかに見えた。


「いいえ、まだ諦めるのは早過ぎるわ。

これは小夜子のしたこと、小夜子の嫉妬心を増幅させ大蛇がしたことだから、大丈夫余り頑張り過ぎないでやったらやれるわ。」


豆つぶ程の泥人形は、不思議な言葉を残し忽然と消えてしまった。

一体あれは何物か、というよりも裕二のメラメラとする気持ちにやっと希望が見えてきた感じがした。


つづく

この後、荒廃した街に大蛇がでます。

乞ご期待

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