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我らが強き連邦を~対異界侵攻戦役~  作者: 連邦軍戦史記録課█████中将
第一章 星の祈り作戦
16/33

Ep 1-10 中段作戦 突発事案 Г-1 ll

作戦兵力

野戦重砲兵中隊1個 重火焔投射小隊4個

機械化歩兵小隊1個 攻撃ヘリ2機 飛竜9騎


敵兵力 推定4万

作戦地域の状況 快晴 昼前 非交戦状態

未知領域仮定時間

4月30日 9時41分


「サーチャー1-1よりИГ-1 コマンドへ。テルミナート レディ」


「こちらГИ CP(コマンドポスト) テルミナート レディ了解。指示送れ」


「目標はИГより1-1-7の方向、距離11000 高度差+70 TOS-2並びにコアリツィアによるФ2効力射を要請」


「方位1-1-7 距離 11000 高度差+70 TOS並びにコアリツィアによるФ2効力射」


前線観測員からの情報を受け取った砲兵隊はその砲門を目標に向け、仰角を上げる

装填装置が榴弾と装薬を閉鎖機に送り込み、微調整を行う

違う星で、果たして砲兵は通用するのか、その答えはすぐに分かる事となるだろう


「全車Ф2効力射準備よしッ!命令をッ!」


「全車、Ф2効力射始め」


「撃てェッ!」


━━━━━━━━━━━━━━━━┫


同時刻 ガーデブリア騎士団野営地


「ラズドル、さっきからあのクソ竜は何してんだよ、ずっとぐるぐるしてるだけじゃねぇか」


「知るか、それよりさっさと飯食え。次の見張りは俺達だぞ」


「わーったよ。ったく、船酔いに殺されるかと思ったら次は50kmも歩くとか、アイツら人の事なんだと思ってんだ」


「それも魔族共をぶっ殺したら終わりだ、もう少しの辛抱だぜ」


クソほど味の薄いスープを一気に飲み干して、立ち上がろうとした瞬間

気味の悪い、馬鹿でかい隙間風の様な音が響き渡った

着々と大きくなるその音に気を取られ、空を向いた時…….


━boom….


━━Booon….


━━━BOOOOOOM!!!!



爆音と共に野営地の中に土煙、いや血煙が舞う

土も道具も、剣も甲冑も吹き飛ばされる

数回だけじゃない、数十回数百回の爆音に身体から力が抜け落ちる

いや違う

俺の頭が、俺の身体から()()()()()



━━━━━━━━━━━━━━━┫


「効果有り、各車仰俯角±15 左右30の間で自由効力射」


やはりこの世界でも、砲兵は神であった

TOS-2のサーモバリック弾頭は効果範囲内の対象を窒息させ、焼却し、消し飛ばす

コアリツィアの高性能爆薬を充填した破砕榴弾は、着込んだ甲冑も楔帷子も突き破る

1分間に8発、それが32両

一個砲兵中隊の放つ弾幕が、僅か12両のTOS-2からの穿たれるサーモバリック弾頭が

4万の敵を、一瞬のうちに消し飛ばす。

あまりにも冷徹に、余りある灼熱の中に


「サーモバリック弾の次弾装填急げ!」


「コアリツィアへの弾薬補給を早く!」


「第2機械化歩兵小隊出撃用意!エンジンに火を入れろ!」


「装填装置内と砲塔後部分合わせて30発までだ!それ以上は1発爆散の可能性があるぞ!」


「徹甲7発、榴弾18発、ATM5発だ!さっさと積み込め!」


「BMPT-MはVT弾60、サボット30、榴弾80!コルネットEMはVT2発、タンデム2発だ!」


弾薬や兵員を積み込んだ車両が続々とFOBのゲートを抜け、平野で隊列を組んだ後に時速35kmで一直線に野営地へと向かっていく

その上空を竜に囲まれたハヴォックが追い越して行った

彼らの目的は残党狩り…..ではなく捕虜の確保

位の高い人間が生き残っていることを願いながら、一路焦土と化した野営地へと駆けて行った


━━━━━━━━━━━━━━━━┫


門から1-1-7の方向 距離11000地点

10時47分 敵勢力野営地”跡”


「各分隊警戒を怠るな、反撃して来る様なら殺して構わん」


「死亡確認は銃剣を使え、明らかに死んでる者は無視しろ」


「戦車は全周警戒、対空警戒も怠るな。ヘリはFLIRを使って上から探せ」


到着した野営地跡は酷いものだった

血と硝煙の匂いが立ち込め、そこかしこに砲弾痕ができていた

下半身がない者、上半身しかない者

重傷に苦しみ息絶える者、錯乱し彷徨っている者

自らの五臓六腑を掻き集める者


「地獄なのか.....これが...」


「分隊長、遺ってるのはほぼ死に損ないです。

まともな奴がいやしません」


「殺してやれ。生きてるだけ酷だ」


そこかしこから聞こえるうめき声は刺突音や銃声が鳴るたびに減っていく

足音にエンジン音、ローターが風を叩く音に空間は支配され、呻き声ももはや耳に入らなかった

憂鬱な気分に苛まれた時、ヘリから通信が届いた


「こちらサーチャー1-2、第1分隊の進行方向10時、距離300の森の中に人と思われる熱源を探知、生きている可能性あり。捜索にあたれ」


「分隊長了解、捜索にを開始する」


分隊を集合させ、森に歩を進めていく

光学照準器の向こうに見える森は榴弾の流れ弾で木がへし折れ、小火がそこかしこに起きていた

横隊で森に向かい、ポイントに向けて射線を交差させたまま距離を詰める


「隠れても無駄だ!出てこい!逃げることはできないぞ!」


「30秒やる!投降しろ!抵抗は命を捨てるだけだぞ!」


横隊を広くし、半包囲に持ち込み、さらに投降を促す

俺たちの後ろには戦車が榴弾を装填して既に狙いをつけている


「15!14!13!12!」


余命30秒が瞬く間に消費されていく


「10!9!8!7!」


「6!5!4!3!2!」


残り1秒、トリガーに掛けられた指は…….

大隊戦闘団の砲兵はこの砲撃で手持ち弾薬の6割を消費

次回の補給は3日後

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