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我らが強き連邦を~対異界侵攻戦役~  作者: 連邦軍戦史記録課█████中将
第一章 星の祈り作戦
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Ep1-5 中段作戦 異界突入

投入戦力 歩兵350 AFV40 APC 11 その他支援車多数


敵戦力 不明

戦闘地域の状況 不明

4月27日 11時00分

東方総軍FOB Г-209


「門の中は狭く、AFV(装甲戦闘車両)は身動きが取りにくい。よって門を抜けるまでは歩兵を前面に出し、AFVとAPCが複縦陣で後ろに続く。」


「門を抜けた後は歩兵を下がらせ、楔型陣形に変更。地形によるが門から距離500まで前進する。これを橋頭堡とし東方総軍隷下の3個戦闘中隊と3個戦闘工兵中隊が我が隊に合流、門の防備を固める。」


「事後2週間の陣地、安全の確保を以て中段作戦を終了とする」


中段作戦で連邦軍は各地に同等規模のFOBを建造し、大規模な兵力展開を可能にする

6個増強旅団、つまり2個師団を送り込むのだ

この兵力を持って各FOBを陸路で連結し六角形の中を手中に収め大規模戦略基地を建造する


なぜ連邦軍が大規模戦略基地の建造を重要視しているのか。

それは統合参謀本部の導き出した2つの結論にある


1つは『未知領域における全面戦争は不可避』


30万の兵力を端くれの様に言うあの将軍

聖戦に、征魔の途とかいう言葉

恐らく我々は、二つの勢力が殴りあってる横っ腹をどつきに行く様なものだ


それを踏まえた2つ目の結論

長期化する戦争、長距離化する兵站

それらを支える為の大規模戦略基地こそが、この未知領域における絶対的優勢を確保する物だと言う事


2個戦車軍が数ヶ月ぶっ通しで侵攻し、1個方面防空軍が数回は全力出撃できるレベルの燃料弾薬備蓄を備えた大規模戦略基地

計画こそされたが建造はされなかった物を、異界の地にて活用する


何度目かも忘れた、国家間戦争に


━━━━━━━━━━━━━━━


「3....2....1、定刻。作戦を開始する、前進開始。」


「戦車、随伴歩兵前へ。門の中に光は無い、NVDとFLIRを活用しろ。」


中隊は国道344号線に複縦列を組み、エンジンを鳴り響かせながら門の中に続々と踏み込んで行った

単眼NVDを通した歩兵がライフルを構え突入する

門の壁に沿ってクリアリングを進める


門の中は、分かってはいたがおかしいものだった

暗く広い室内、明らかに内外の構造が合っていない


「幅は.....門の幅は40か、なら70程度、高さは.....10....15程度か。」


門の幅に沿って建つ数対の柱、かなり太く、謎の彫刻が隙間なく掘られている

いや、柱だけじゃない

どの壁にも、そして天井にすら訳の分からん彫刻が掘られている


「第1歩兵分隊入口を確保、機甲部隊突入せよ」


FLIRと車体のライトを点けたBMP-TMが門をくぐる


「門の向こうまでの距離は.....約1000m、歪みない直線だ」


「人っ子一人いやしない、FLIRにも熱源はありません」


なぜT-90が先鋒を務めないのか

それは門の中、密閉空間という環境にある

T-90の搭載する2A46M-5は、発砲時に主砲の射軸から放射状に馬鹿デカイ発砲音と重症レベルの爆圧を発生させる


その為にまだそれがマシなBMPTが先鋒を務めているのだ

まぁ、57mmも馬鹿にはならないのだが


そうして響き渡るエンジンの低音と足音が、中頃に差し掛かる少し前、異変が起きる


「全隊停止!止まれ!止まれ!」


「上だ!戦闘準備!」


なんの前触れも無く、天井が光ったのだ

随伴歩兵とBMPTの射線が、一気に上を向く

天井に掘られた円形の中に、多数の文字の様な物があり、淡く紫色に光っている


「歩兵!異常は!」


「発光以外に異常無し!周辺にも異常ありません!」


「......前進再開、この先何があっても後退は無い。進め、それが我らの任務だ」


ここにあって言うのはいささか遅いと思うかもしれないが、ジーナ大佐は今回T-90M2K(指揮戦車型)に乗り自ら前線に乗り出している

なんでかと言ったら、連隊指揮車は衛星通信を主にしており、無線による短距離通信は予備的な立ち位置の為、指揮戦車を引っ張り出してきたのだ


「前進10km、進むぞ」


BMPTが前進を再開し、歩兵がそれに続く

20mもしないでまた天井が発光する

今度は赤色が、次には緑色に光、数度の発光の後、遂に発光はなくなった


「発光、ありません。前進します」


「未知領域までの距離、残り200。歩兵後ろへ」


「BMPT、なにか見えるか」


「なにも。シートがかかったように向こう側が映りません、FLIRもです」


「何も見えんか、わかった。各車速度を上げろ。一気に門を抜ける」


「了解、速度20に増速。門を突破します」


歩兵を後ろに置き、AFVが前進していく

歩兵は後ろのAPCにしがみつく

そう、しがみつくのだ

映画でSWATとかが装甲車の輸送室にしがみついてるアレである


「先鋒、未知領域到達まで100m.....90m....80...」


「NVD並びにライトを切れ、昼間戦闘準備」


「全隊昼間戦闘準備」


全ての車両からライトが消え、車長が車内に戻る

僅か1000m、ものの10分の道程

それを踏破した先頭車両が今、別世界へと足を踏み入れた


「先鋒車両!未知領域に到達!門を突破!」


「繰り返す!門を突破!門を突破!未知領域に到達しました!」

T-90M2K 後部と1部車体の予備弾薬庫を高性能な無線通信機に起き換え、また大型アンテナを砲塔後部に4本設置したタイプ

「これさ、連隊指揮車あったらいらないよね」と言われ完成はわずか40両。砲塔40基 車体60基が未だ造兵廠の倉庫に眠っている

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