京香編 7-6
事後処理も終わり、俺たちはベッドで裸のまま横になって、一枚のシーツを二人で被っていた。
「京香、まだ痛い?」
彼女はこくんと頷き、「ジンジンします。でも、初めてを涼様にあげられて、幸せです」と笑顔で言った。そして俺の胸にうずくまるように体を預けてきた。京香の胸が潰れて体に密着する。俺はそんな彼女を抱き返した。
ふと壁に掛けられた時計を見る。沙弥子さんが帰って来るまで二時間はある。だが京香の状態を考えると、二回目は無理そうだった。
「京香、数学の勉強する?」
彼女は首を振った。「もうちょっと余韻に浸りたいです。あと一時間」
京香は俺の事を知悉しているので、話すことはあまりなかった。俺は京香の事について、たまに話を振るぐらいで、それに対し彼女は今までの一年間を取り返すよう、俺にぴったりとくっついて、楽しそうに話していた。
だが今は夏休みだ。これからしばらく、このような日々が続いていくだろう。しかし京香を何とかAクラスに上げてあげたい。彼女とのSEXは想像以上に気持ちよかったが、夏休みの期間は程々にして、彼女の弱点を潰さなければいけない。それと自分の学力もレベルアップしなくてはならない。そう決心しながら、俺は胸元にある京香の頭をなでた。
その日から京香の部屋で勉強をすることが多くなった。彼女は隣に座るようになってきた。身体を寄せ合って自分の勉強をしながら、京香の勉強も見てやらないといけない。いつも一緒にいた存在なので、さほど気にならなかったが、たまに大きく胸の開いた服や、空いている左手を俺の右太ももに置いて来たりした。その時は大体OKのサインだった。恋愛は人を変えるという言葉も頷ける。
俺は自制して、一週間に二回ぐらいと決めていたので、たまに晩御飯を頂いたあと残念がりながら俺の帰りを見送る京香を何回か見た。
京香は京香でネットや雑誌で研究していたらしく、段々SEXに対して積極的になっていった。
京香と俺は晴れて3ーAに進学した。もちろん香澄も3ーAに上がってきたが、栞と和真は3ーBになったそうだ。学力的に俺と京香にはまだまだ大きな開きがあったので、進路は違うが、お互い東京の大学を選んだ。京香の両親の勧めで、二人暮らしした方が良いという提案に、俺の両親も賛成した。おかげで食事の栄養バランスが乱れることは無かった。性的には乱れたが。
避妊具をちゃんとつけていた為、大学卒業するまで妊娠することは無かった。俺はミリオンの万里加さんに感化され、そのまま大学院へと進んだ。京香も大学院近くの商社に勤めた。