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第5話 フィー
蝕との戦いが終わった後は、もくず屋というお店に行く事にしている。
そこは、十歳くらいの男の子が経営している店で、便利なアイテムや武器を売っているところだ。
見た目がぼろっちくて、すぐにつぶれてしまいそうな店だけど、意外と人気があって、店が続いている。
「いらっしゃいませ、オルタさんキャロさん」
フィーは子供なのに凄く礼儀正しくてて、いつもしっかりしている。
他の連中は、俺とキャロがいっしょにいると、からかったり冷やかしたりしてくるけど、そんな事もしない。
何で両親がいないのかとか、どうしてこんな店を続けているのか色々気になるんだけど、喋りたくないのか、いつもはぐらかされてしまう。
たぶんこんな世界だから、なにかしら大変なことがあったんだろう。
無理には聞かないようにしている。
それにしてもあんなに小さいのに、毎回どうやって大量の危険物を仕入れてるんだろう。
永遠の謎だ。