heavy Rain
今回は、私の2作品めです。
自分自身雨が好きなので、雨を使い暗い感じを少しでも出そうとしました!
友人から病んでるの?と言われますが、
私は元気ですよ笑
それでは、どうぞ作品をお楽しみください
傘をさしながら私は道を歩いている。
そもそもこの道が微睡みのうちに見るものなのか、
現実世界の物なのか、それすらも判断がつかない
ここで突然だがSCP 青い、青い空 というものを
知っているだろうか? 何故このような質問をするのか
極論から言ってしまえば、目に見えているものは
必ずしも そう では無いことである。
そんなことを頭の中で思考していると、声をかけられた 白髪の乱れた老婆だ、私は奇異の目で老婆を見ていると、
老婆は[私はもうすぐ死ぬだろう死ぬのは怖いことかねぇ]
こんなことを聞いてくるのだ、私は雨の音が鳴り響く中少しの間思考をめぐらせた後、
[老婆よ、では聞くが貴方にとって 死 というのはどのようなものかね?]
老婆は、困惑したような顔で
[そりゃあお前さん心の臓が止まって墓に埋められたらだよ]
笑いながら私は、再度問う
[そのような事、誰がどのように決めたのだ?貴方は今、心の臓が止まったら死んでいる、墓に入れられたら、死ぬと言いましたね確かにそれは間違っていない、しかし例えば死んだとしても、もしあの世で胸に手を当て心の臓が動いていたらそれは貴方の定義では、生きていると言えるのか?]
老婆は困りきっていたが、私は続けて[質問に答えた対価として私の質問にも答えてもらおう 人を○すのは 犯罪なのか?]
老婆は答えなかった、私は無視をして先に歩き出した。
しばらく歩いていると今度は泣き腫らした若い女が話しかけてきた、[ねぇ!!あの人浮気して出ていったのよ!!まだ結婚したばかりなのに!!何故浮気なんてするのよ!!おかしい!!]
何故赤の他人である私にそんな事を聞くのか分からなかったが私は、少しばかり思考して
[貴方の言うことは間違ってはいない、この世 ではね浮気されたくなければ紐にでも繋いで拘束していれば良いではなのか?]
女 [その方がおかしいわよ、愛がありお互い信頼してるから結婚するのでしょう!!子供も欲しかったのに]
私 [良く愛などと言う曖昧なものを信じ信頼などというあってないような物を信じ結婚するのだ? なら例えば貴方に対して結婚相手を諦めれば一億差し上げますと言っても 要らないと即答できますか?]
女の目が左から右に泳いだ 時間にすればごく僅かな
間だったが明らかに動揺している私は女が口を開く前に遮った
私 [貴方は今思考しましたね?そういう事です。貴方が僅かに思考した時点で信頼だとか愛などという物は結婚するにあったての理由などにはならない]
私 [そして、貴方は子供が欲しいと言いましたね?結婚の意義とはそこにこそあるのではないでしょうか?人間と言う種としての、存続を第一に考える、そのために男は女に、女は男に生理的欲求が起こるのでは?これらの事を前提に考えれば浮気をすることにも説明がつきます。一人の女性より数多くの女性と関係を持つことで種全体の存続の確率をあげる、一般的に男や女の性的欲で俗に言う不倫は禁忌とされますが 、このように考えればむしろ全うな行為ではないのでしょうか?実質世界には一夫多妻制がとられている国もあります。]
女 [そんなの屁理屈よ・・]
女は泣きながら言っていたが、反論も出来ないようだった、実際この場所は 皆さんが言う世界ではないのかもしれない 普通こんなことを真顔で言えば 頭がおかしいとしかとられるはずがないのだから、そんな事を思考していると、女が落ち着いてきたのを見計らって
私[それでは、一回答を示した対価として私の質問にも答えてください。
人を○すのは、本当にダメな事ですか?]
女は そんなの・・・
と言いかけたが最後まで言葉を発することはなく黙ってしまった。
私は無視をして前に脚を進めた。
暫くすると、一本の木が見えてきたしかしよく見てみると一人の男が縄に首を通している最中だった男は私に、
男 [俺は今から死ぬ]
私 [そうか、では私はお暇させて頂こうか]
男 [ちょっと待てよ・・止めねぇのか?]
私 [ほう?君は実に面白いことを言うねぇ、何等かの理由で自らの命を投げ捨てようとしている一人の男が止めてくれることを望んでいると?まるで矛盾、冗談はよしてくれ・・・よし、こうしよう私が君の首吊りが終わるまで見ていてあげよう さぁ早くしたまえ]
男 [お前は狂っている!!人が死のうとしていたら
止めるのが普通だろ?!ましてや・・見届けるだと?サイコパスめ!!]
私 [サイコパスかどうかは、貴方が決めるものでは無い、貴方の尺度でしか測っていないものなど、なんの価値もないのだから そして貴方は私の事を狂っていると言いましたね? しかし、それはどうでしょう?私にとっては死ぬ事を止めることが無粋だと思うのです。一人の人間として大きな決断をした者に、何の事情も知らぬ第三者が勝手なことを言い放つ・・全くナンセンスだと思いませんか?このように、考えるのであれば黙って見届けてあげることが最大の思いやりではないのでしょうか?]
私 [まぁ、私にとっては貴方はとても不愉快です。死ぬ気など毛頭もない者が、死ぬふりをし同情を求めている。そんなに死にたいなら私が協力して差し上げましょう。]
私は微笑みながら、男に近づくと
男 [やめろ!!近づくな!!]
そんな事を喚きながら逃げとうとした、軽く死ぬ意思を確認しただけでこの有様、私は陰鬱とした気持ちになった。
その時、苦しげな声が聞こえた、男が椅子から雨の為に脚を滑らせ首を吊っている状態になっていた。
私は、それを見ながら質問をした
私 [ところで、人を○すのは本当にダメな事ですか?]
男は何も答えなかった、酷く醜い顔だった
不快なものを見たことで憂鬱になった気持ちを押し殺すように私は脚を進めた。
私は、霧が出て来た道を歩きながら思う。
この世は 狂気 の塊だと、簡単な例があるでは無いか
何らかの事故に合った現場に人々は輪をつくり、
写真を撮って ネットに晒す。もはや、携帯の画面越しに見る景色は自分の住んでいる世界とは違うと言わんばかりに。
よく見る いじめ もだ、人間は自分がなんらかにおいて
優位な時 優越感を感じ、誰かを蔑み貶すことで自分の地位が上だと証明したがる、しかし、これはごく普通の事ではないのか?力無き者を自分より下に見て、自分の方が上だと、優れていると確信した時主従関係が
成立する、言うなれば奴隷である、人は昔から 奴隷を用いて文明を築き発展させ時には滅び、今を作った。
そして、奴隷に打ち倒された者も山ほどいる、事実日本も古来では 穢れを奴隷身分の人々に押し付けてきた歴史も存在する。つまり、誰かを蔑むことも 見下すことも こき使う事もなんら悪いことではないと私は思う。嫌であれば、弱肉強食自分が強くなるしかないのである。
そんな、自問自答をしていると一人のキリスト教信者らしき女にはなしかけられた。
女 [貴方はこれまでに随分と 罪 をおかしてきましたね?今すぐ懺悔なさい、そして平和を享受しなさい]
私 [これは、これは、シスター随分とおかしな事を仰る、私が罪人かどうかは分からない、だが懺悔をしなさいですか?それは何故です。]
女 [平和を享受する為には、小さな罪も大きな罪も分け隔てなく、懺悔しなければ行けないのです。]
私 [ならば、貴方も私も平和など永遠に享受など出来ない、何故なら平和の裏には狂気が、裕福な裏には貧困が、自由の裏には圧制が、健康の裏には病が、生の為には死が、]
私 [つまり、こうして貴方と話している間にも、平凡な毎日を送っている間にも 人は死に、人が生きる為には、ほかの動物を平気で殺す。つまり、死ぬことこそが自分にとっての平和ではないのか?誰からも忌み嫌われず、誰にも迷惑をかけない、自分が生きるためにほかの生物を殺さなくても良い。]
女 [死ぬ事など、馬鹿馬鹿しい!!何と愚かな貴方は地獄に落ちるでしょう、神からのお告げです。]
私 [なるほど、貴方は私に意見を押し付けるというのですね?ならば私も押し付けていいという道理ですよね?]
女は、酷く恐怖していたが、私の取り出したものにきずいて戦慄した。
私は、ジャックナイフを取り出し戸惑っているシスターに突き立てた 何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も・・・・・・・
私は、平然と立ち上がり 乱れたシャツをなおして傘を持ってまた、歩き出した。
白かった服は、赤に染まり雨によってシミ出し広がり
まるで、真紅のドレスのようだった。
私 [だから、言ったじゃないですか平和の裏には 狂気があると、あなたは何故平和がずっと享受出来ると思っていたのですか?・・・・ふむ、無視ですか。]
この世はやはり、狂気に満ちている、自分のあたりまえだと思っていることが、理不尽によって いとも容易く 儚く 地面に落としたガラスにように、一瞬で、崩れ去る。
私 [いや、この世を狂気で満ちていると言い切っている私も、おかしいですね。誰が正解で狂っているのか、そんなものはこの世界が終わるまでいや、終わったあとでも分からないことだろう・・]
私 [いやはや、私が狂っているのか 世界が狂っているのか]
そんな事を、呟きながら男はより一層霧が濃くなった雨の強さが増している、闇の中へ脚を進めた。
今回の作品いかがだったでしょうか?
普段生活している中で、ふとこの世のモラルに疑問を感じたことはありませんか?
この文に百点の正解はありません、
ぜひ自問自答して、楽しんでください