キャンプ①
ようやく、キャンプ場に着くと、平日という事もあり空いているのであった。
かなり山奥まで来たのもあったのだが。
俺も久しぶりに運転をし、高級車のせいもあって、ドッと疲れが出るのであった。しかし、着いてみると、景色も良いし、川も綺麗で、そんな疲れも吹っ飛ぶのであった。
『ヤバタ。良くこんな所を知ってたな。』
『あぁー、前に仕事で来て、目を付けてたんだよ。空気も良くていいだろ。』
『ヤバタさん、凄いですね。こんな所、初めて来ました。ありがとうございます。』
『奈菜ちゃん、ヤバタはあだ名みたいなもんだから、ヤバタでいいよ。同い年なんだし。』
『『えっ(にゃ)!!!』』
柊木と火輪と真冬は、硬直するのであった。
『えっ?そんなに老けているように見えるか?』
ヤバタは、少なからずショックを受けているようであった。
『まっ、私は年下だけど、気兼ねなく話せるから、ヤバタが老けていようが、いまいが関係ないよ。』
火輪が、フォローしてるのか分からない擁護をし、ヤバタは元気が戻るのであった。
昼食づくりは、女子3人にお任せし、俺達は、テントの設営に取り掛かるのであった。
真冬は、リンを咥え、散歩をお願いするのであった。移動中のへべれけ魚を、放置するわけにも行かなかったのだ。
ヤバタが用意したキャンプ用品は、設営も簡単で助かるのであった。2つ設営するにも、そこまで時間がかからなかった。他に水くみなど、色々していると、正午を回っていた。
昼食も丁度出来たので、先ずは、ご飯を頂くこととなった。折角なので、乾杯をしようとするが、俺は、真冬とリンの姿が見えないので念話をした。だが、反応がないのが気がかりだったのだ。
でも、皆には、その事が分からないので、乾杯を済ませ昼食を取るのであった。
『先輩。真冬ちゃん来ないね。』
『そうなんだ。話しかけても、反応がないんだ。リンもいるし、大丈夫だとは思うけど。』
『そうだよ。後で、散策もするし探してみようよ。』
少し不安はあるが、その後ワイワイと過ごすのであった。
『ヤバタさ、この付近って何があるのか知ってるのか?』
『上流に登ると、滝があって、前はそこで守と水遊びをしたな。滝壷が流れが弱くて遊べたんだよ。さらに、登っていくと神社とか祠があったな。他は、何もないけど。』
『神社に祠か、そうしたら後で、そこに行ってみようよ。さすがに、この時期に、水に入るのは、寒いしさ。』
皆、柊木の案に、了承するのであった。
昼食を終え、参道を上ると神社が見えてくるが、そこは意外と片付いているようであった。
山奥のため、廃墟かと思ったが、そんな事はなかったので、参拝していくのであった。
チリーンッ。ゴニョゴニョ。
奈菜は、何かが聞こえ、振り向くのであった。
(あれ、鈴の音と人の声が聞こえた気がしたんだけどな。)
奈菜が急に後ろに振り返ったので、俺はビックリし声をかけるのであった。
『どうかしたか?少し、顔色が悪いぞ。』
『ん!?気のせいみたい。今、鈴の音とか話声が聞こえなかった?』
『俺には、聞こえなかったけどな。』
俺は、もしかしたら真冬とリンかもしれないと思い、念話もしたが、特に反応がないのであった。
神社を参拝し終えると、後は祠しかないのだが、祠の入り口は大きな石で封鎖されているのであった。
『結局、神社しかなかったね。何か願った?』
『火輪。参拝って、確か日頃の感謝とかするんじゃなかったか?』
『えぇー、願い事でしょ。』
火輪と柊木は、願い事をしていたようであった。
『そしたら、何を願ったんだ?』
『えぇー、どうしよっかなー。先輩。聞きたい??』
『・・・・・・・・・。』
火輪は、何か思わせぶりな言い方をするので、そこはスルーしたのであった。
『少しは、反応してよね。』
そうして、キャンプ地へ戻るのであった。暗くなる前に、西瓜割りや夕食の準備などを行ったが、真冬とリンは帰ってこないのであった。そのため、、まだ日暮には時間があるので、少し捜索に出るのであった。
俺とヤバタは、逆の方向を探し、女子3人には、帰って来るかもしれないので待機をお願いするのであった。
『サービスエリアでは、きちんと戻ってきたのに、どうしたんだろうね。』
『そうね。大丈夫かな?小さい猫ちゃんだし、野生動物とかに襲われてたら、どうしよう。』
『真冬ちゃんなら、大丈夫だよ。きっと。』
待機している3人は、そう話をしながら待っているのであった。
その時にまた、チリーンと鈴の音が響くのであった。
奈菜は、その音にハッキリと気が付き、さっき聞こえたのは、空耳じゃないと思うのであった。
『ねぇ、今。鈴の音が聞こえなかった??』
『えっ。全然。何も変わった音は聞こえなかったと思うけど。』
『私も特に。』
『そっか。そうだよね。変な事言って、ごめんなさい。ちょっと、トイレに行ってくるね。』
そう言い、鈴の音のする方へ歩き出すのであった。
チリーン。
近づいていくと、徐々に音が大きくなり、聞こえるのであった。
奈菜は、少し怖いが、自分にしか聞こえないようなので、さらに鈴の音の聞こえる方に向かうのであった。
すると、そこには、真冬が魚を咥え、倒れているを発見するのであった。
日が暮れて捜索が困難になってくるのであった。そのため、クズとヤバタは諦めてキャンプ地に各自、戻るのであった。
すると、そこには、柊木と火輪が血相を変えていた。そして、火輪が話すのであった。
『先輩、奈菜さんがいなくなった。』




