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④冬峰 真琴

茉莉花の登場に、俺以外は警戒をしていた。

火輪にいたっては臨戦態勢に入っていたが、俺が話し出すと、徐々に緊張を解すのであった。

『遅ぇーんだよ。茉莉花。死にかけたぞ。』

『んふふふーー。でも、平気だったでしょ!?私の破邪の紐は、なかなかの術なのだよ。まー、それが解けたから、こうして現れたんだけどねーーー。』

『先輩、彼女は??』

『死神だよ♪』

俺が答える前に、茉莉花が答えていた。

『そこの彼。内藤 進を連行しにきたんだよーー♪二人とも、いい仕事をしてくれたね。それと、真琴ちゃんね。もう、いつでも成仏できるでしょ!?もう、呪縛は取れたのだから。』

『進くんは、どうなるのですか?』

『そこは、閻魔様・仏様次第かなー、おそらく何百年かは罪を償わないといけないだろーね』

『そうですか....』

『良いんだよ。自業自得で、君や他の人も殺めているし、罪を償わなければいけないよ。茉莉花さん、よろしくお願いします。』

『ほいじゃ、行きますか。それと、今回の報酬。仲良く二人で分けてねーーー♪』

そういって、ポイっと琥珀色の球を俺に投げ、進と一緒に消えていった。


『先輩、先輩、それって琥珀??』

火輪は、興奮しながら言っている。

『ん?琥珀なのか?それっぽいけど。これって、そんなに価値があるのか?』

『先輩は馬鹿ですか?』

心情:ウヒョーーーー。しばらく、遊んで暮らせるぞーーー。あれも食べたいし、そうだあれも買おう。グフフフフーーーーー。

(こいつは。いずれ、強欲とかの化身に取りつかれんじゃねーのか)


『あの....。話の途中、すいません。お迎えが来たみたいで。』

真琴の方を向くと、淡く発光して消え始めていた。

『本当に、本当に、助けてもらい、ありがとうございました。』


冬峰 真琴 (旧年16歳) フユミネ マコト

職業:なし

悩み:なし

解決策:なし

心情:やっと、成仏できる....。でも、もう、少し...いっしょに...いたか...。


真琴は、薄れて消えていった。

なんだかんだとしている内に、すでに日が暮れていた。

火輪は、お腹が空いているらしく、駅でご飯を食べていくらしい。俺は、さすがにハードだったので、そこから分かれて帰宅した。

火輪は、明日の放課後、琥珀の球を仏霊会に持ってくから大学の駅に集合といっていた。あと、絶対になくすなと、念を押されてしまった。

家に帰ったのは、またも21時を回っていた。軽めの夕食をとり、茉莉花を呼び出した。

鈴は、透き通るような音色で、チリーンと響くのであった。


『呼ばれて飛び出る茉莉花だよーーーー♪そろそろ、呼ぶと思ってたよ。何が聞きたいのかなーー。何となくわかるけどね♪』

『嫉妬のレヴィアタンって、なんだ!?あんなやつが、ぞろぞろいるのか?』

『きみきみーー、そんなにいる訳ないじゃない。あれは、例外よ。7悪魔の1人なんて、一生のうち会えたら、それだけで凄いもんよ。ま、実際は会いたくないだろうけど。今回は、そのお詫びとして報酬を弾んだんだよ。』

『この琥珀の球って、そんなに凄いのか?火輪も、かなり驚いていたけど。』

『君たちからしたら、かなり良いものだね。換金するのもいいし、術具にしてもいいからね。仕事のランクによって、報酬も違うから説明しておくよ。


黒曜球‐‐‐SSランク以上の仕事

琥珀球‐‐‐Sランクの仕事

白銀球‐‐‐Aランクの仕事

そこから、紫焔玉がB、紅白球がC、緑濃玉がD、黄砂球がE、透明球F

だいたいFランクで1万~5万円かな。

Eで5~20万、Dで20万~50万、Cで100万前後、Bで300万以上、Aで500万以上

Sで1000万以上で、SSだと5000万以上だね。』

『ん!?んーーーーーって事は、半分でも500万!?』

(嘘だろ。今回は危険だったが、そもそもFランクでも結構な額をもらえるな。辞めるつもりだったが、もう少し様子みよっかな。まずは、Fランクの仕事をやってみてからだ。)

『ンフフフーーーー、やめるかい??いきなり危険な仕事になってしまったもんね。強要はしないよ♪』

『......いや、もう少しだけ頑張ってみるよ。ただ、また着けてくれよ。あの破邪の紐を。』

『そうそう。別件で君に用があったんだよ。ちなみに、破邪の紐は、今は無理なのだよ。あれは、意外と力を使うからね。そのかわり、この子を連れてきたよ。』


そういって、茉莉花が指を鳴らすと、冬峰 真琴が現れた。

『こ、こ、こんばんわーー。私が、守護霊としてきたんだよーー。』棒読み

心情:さっき、さようならって言ったばかりなのに....。茉莉花様、これで、本当に大丈夫なんですか??

真琴は、ひどく恥ずかしそうだ。その姿をみて、茉莉花は笑い転げていた。

『にゃはは、冗談はこれぐらいにして。まず、君にはこの子に名前を付けてもらいたい。冬峰 真琴は、既に存在しない。その名前で縛られるといけないから新たな名前を考えてあげて。』

『急にいわれてもな。真琴ちゃんは、どんなのがいいかな!?』

『私は、クズさんが決めてくれるなら、何でも大丈夫ですよ。』

『なんでもかー。難しいな。 冬峰...。 真琴だから...。真冬なんてどうかな!?』

そういうと、真琴が青白く光った。冬峰 真琴 改め 真冬が誕生した。

『ご主人様、これから、よろしくにゃん』

真冬の容姿が変わっているだけでなく、性格も控えめより少し積極的になっている気がした。いや、

なっていた。

容姿は、俺と同い年位に代わり、猫耳と尻尾が付いており、なにより髪が銀白色になっていた。八重歯もでて、前より可愛い・・・・ってそうじゃなくて色々と変わりすぎだ!!

そして、両腕を俺の体に絡めながら話しかけてきた。

『真冬って、にゃまえ。気に入ったにゃん。』

『おし、どうやら成功したみたいだね。あと、これも今回の戦利品ね。付与しとくから。詳しいことは、真冬に聞いて。バイバーイ。』

茉莉花は、足早に消えていった。


『真冬さん、ちょっと離れてもらえませんか?どうなっているか?説明してほしいのですが...』

『わかったのにゃ。私が成仏した後、茉莉花にゃまが働く気がにゃいか?って聞いてきたのにゃ。ご主人様の守護霊にって。でも、この世では肉体がにゃいから、適性のある動物と憑依しなきゃいけにゃいの。ご主人様のにゃ付けによって憑依が固定できたの。これで従属になったのにゃ』

『つまり、俺の決定権は最初からなかった。って事か』

『そうにゃよ。』

(はぁーー、茉莉花ーーーあの性悪がーー。俺は、これからどうなるだろうか。辞めるって言わせないために真冬を用意していたんだろうな。まー、もう少し続けるつもりだったし、良しとしよう。今日は、なんだが疲れたなーー。もう寝よう。)


そう思い、真冬を見ると小さな白銀の猫になって寝りこけていた。


真冬 まふゆ

職業:守護霊(獣)

能力:獣化

悩み:なし

解決策:なし

心情:まだ、一緒にいれるのにゃ....。良かった....。

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