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いきなり旅行記

俺とヤバタは、台湾へ来ていた。

なんで、急に海外へ来ていたのかというと、それはBBQの次の日の事であった。


ヤバタが、趣味の物を色々買い漁っていると、大量の福引券をもらってきたのであった。そこで、俺も数枚の福引券を持っていたので、一緒に福引をしに行ったのが始まりだった。

ヤバタは、大量の福引券を使い、何かを狙っているようであった。ここの福引の景品は、当たればかなり良い景品であった。特賞 台湾旅行。1等賞 黒毛和牛3㎏

2等賞 商品券1万円などなどであった。しかし、そう簡単に当たる訳がないのであった。ヤバタは、大量のポケットティッシュを手に入れたのであった。それを横目に、俺の番になったのであった。ヤバタは、黒毛和牛を狙っていたらしい。俺に、必ず当ててくれと願うのであった。そして、俺はガラガラと回すのであった。コトンっと落ちてきたのは、金色の球であった。俺は、一回目で台湾旅行が当ててしまったのであった。

その時のヤバタの顔は、もちろん俺とだよなという顔をしていた。それを、俺は見なかった事にしたのだ。帰ろうとすると、ヤバタがいないので振り返ってみるのであった。ヤバタは、仲間になりたそうに見つめていた。悲しそうな顔をしていたので、一緒に連れてきたのであった。


『クズ。ありがとうな。くぅーーーあっついな。とりあえず、台湾ビールでも飲みに行こうぜ。お腹も空いたしよ。』

『そうだな。そしたら、小籠包だろ。せっかくの台湾なんだから。』

そうして、俺たちは某有名店の小籠包を食べに来ていた。


『しっかし、日本人ばっかだな。』

『まぁ、ブームだもんな。俺としてはタピオカよりビールが良いけどな。』

俺たちは、ビールを片手に、順番を待っているのであった。

その時に、後ろから声を掛けられるのであった。


『もしかして、道生??あぁー、やっぱ道生じゃん。』

振り返ってみると、そこには、同じ学部の二人が居たのであった。


『おっおう。久しぶり。叶に...奈菜。』

『久しぶり。元気そうだね....。』

『もう、何なのー。まだ、引きずってんの?』

『えっ。何々。友達か?』

良いタイミングで、ヤバタが入って来てくれたのであったが、それは直ぐに打ち消されるのであった。


『それなら、一緒にご飯どう?』

『いいねー。道生も奈菜もいいよね?』

『俺は別にいいけど....。』

『私も』


そうして、俺らは、柊木ひいらぎ かなえと一ノいちのせ 奈菜ななと、昼食を取ることになっただ。オーダーが来る前に、お茶が来たが俺は飲めなかった。気分もそうであったが、ジャスミン茶が、どうも苦手であったのだ。

『道生。飲めないんじゃない?他を先に頼んだら?』

『あぁー、そうだな。ありがとう。そしたら、ビールにするわ。』

『それなら、俺もそうするわ。二人も飲む?旅行だしさ。』

『いいねー。奈菜も飲む?』

『うん。でも、あんまり飲まないようにね。』

奈菜は、俺に対して軽く忠告をするのであった。

『なー、クズさ、奈菜ちゃんと何かあったのか?』

『まー、あれだよ。元カノなんだよ。』

『へぇー。奈菜ちゃんとクズがね。意外な組み合わせだな。まっ昔の事なんだろ。今は、旅行なんだし、楽しめよ。』

『ヤバタくん良い事いうねー。そうだよ。楽しまないと、ビール頼むよー。4つお願いします。』

そうして、お酒の力も借りいつつ、昔のシコリが少し取れるのであった。昼食を終えると、そこで2人とは別れ、観光へ向かうのであった。


そうして、市内を色々と、観光雑誌を片手に回っていると、か細い声が聞こえてくるのであった。


『・・・・・けて。』

『ヤバタ、何か聞こえないか?』

『ん?いんや別に何も。まっ、こんだけ霊力濃い国だと、何かが聞こえてもおかしくないけどな。』

台湾に着いた時から感じていた事であったが、日本より霊力が濃いのであった。

日本でも、神社や寺などのパワースポットに行けば、同じくらい濃いのであるが、台湾は平均的に濃いようであった。


『た....けて』

『やっぱ聞こえるな。』

『今のは、俺も聞こえたぞ。行ってみるか。』

そうして、俺たちは、声が聞こえる方に向かうのであった。路地を抜け、少し開けた所にでると、そこには市場があった。

活気があり、言葉は何を言ってるか分からないが、おそらく日本と同じく安いとか美味しいから買って行ってと言ってる気がした。

そして、やっとの事、声の発する所へ辿りつくのであった。


『助けて。誰か、助けてーーー。』

『おい。クズ。あれだよな。声の主は。』

『あぁ。そうだな。どうするか?』

そうしていると、声の主と目が合ってしまうのであった。


『そこの兄さん。ねぇー今、目をあったのに、逸らした。そこの兄さん。助けてよ。捌かれちゃうよ。』

声の主は口をパクパクさせながら、懇願してくるのであった。

ここまでくると、ほって置けなくなってしまうのであった。


『すいません。これいくらですが?』

言葉が通じなかったが、電卓に50元と打ってきたので、支払いを済ませるのであった。


『ありがと。ほんとに、ありがとう。あの助けたついでに、何か持ってたら、食べさせてくれると嬉しいんだけど....。駄目かな。』

『クズ。折角だし、何かやれよ。さっき買った珍味あげてみたら?ビールも少しあげてさ。』

ヤバタは、声の主を面白がっているようであった。


『しょうがねーな。食えるのか?』

そう言われ、袋の中に開けた珍味とビールを入れてあげるのであった。

これが、声の主である良く分からない魚との出会いであった。


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