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戦闘開始

教会の外では、戦闘が始まっていた。真冬が獣化し四肢を切り裂いては無効かし、それを火輪が火葬していた。

『やたらと、量が多かったね。あの教諭、随分前から何人もの子を攫っていたようだね。』

『そうだな。所々、臓腑もないようだったが、臓器売買でもしているのか。それに、なんで霊にならずに成仏しているんだ?』

『そんな事、分からないわよ。こんな目に合っても、悔いが残らない方がおかしいじゃない。』

心情:許せない。こんな事をするなんて。

『おやぁー、3人かぁ、いや正確には2人か。私の可愛いベイビーちゃんはぁーー。』


クリス教諭が、ご機嫌な声をあげながら現れた。その後ろには、目の虚ろな2人を連れている。

1人は、高校生のようだ。どこかの制服を着ている。もう1人は、患者着を着た女の子であった。

『クハハハー、運がいい。なぁーんて、よい日だ。神は私に素敵なプレゼントを持ってきてくれたようだね。絶対に逃がさないよ。さぁーやってしまいなさい。』


高校生の方が、地面に手を置くと光の輪が周囲を覆った。

『っち、結界か。先輩は離れてて。真冬ちゃん行くよ。』

『了解したにゃ。ちょっと、待つのにゃ。あの建物の下からご主人様の気配がするのにゃ。』

『おや、よく見ると地下の子ではないか。そうか、それが君の能力かい。実に、面白い。あぁー早く、君を私の家族にしてあげるからね。』

俺は、その言葉だけでなく笑顔に嫌悪を抱いた。俺の半身は、無事であるのか心配である。もう精神が崩壊してるのではないだろうか。

しかし、クリス教諭の言葉から、まだ何もされてない可能性がある。目の前のやつらみたいに家族にはなっていないようだ。

自分自身を救出するため、早く奴を倒さなければ...。非戦闘員の俺は、ステータスの能力をみて、皆を補助するしかなかった。


ピオラ=クリス (28)

職業:臨時教諭・神父

能力:マリオネット

悩み:能力者の確保・研究

解決策:捕獲

心情:彼もいいが、彼女もいいねー。攻撃型なんて珍しいじゃないのー。うひうっひうひいぃ


安達 守 (16) あだち まもる

職業:高校生

能力:結界

悩み:無

解決策:無

心情:無


山端 朱美 (14)  やまばた あけみ

職業:中学生

能力:裁縫

悩み:無

解決策:無

心情:無


(気持ちが悪い奴だな。傀儡かー嫌な能力だな。しかし、なんで今回、能力が分かるんだろうか?半身が、何か情報を得たって事か。その女の子...ヤバタの妹だよな。珍しい名前だし)


『火輪、真冬 気を付けろ。高校生は結界。女の子は、裁縫の能力だ。二人とも教諭に傀儡にされている。教諭を倒さないと意味がないぞ。』

『先輩、説明雑っ。裁縫って、どんな能力だよ。』

『こんにゃ、能力だにゃ‐‐』

真冬は、既に能力で地面に縫い付けられていた。

『助けてにゃの。それに、女の子の攻撃に触れては駄目にゃの。そこから、縫い付けられるにゃ』

『ちょっと、荒っぽいけど、真冬ちゃん耐えてね。』

そういい、火の球を真冬に投げつけた。縫い付けられていた糸が燃え、拘束は外れたのであった。

『ありがとにゃ。けど、厄介にゃ。』

(ご主人様の気配が分かるって事は、結界内だからだと思うの。今ならダブルの能力を解除できるんじゃないかな。あと、前から思ってたんだけど、ダブルって二分割じゃなくて二倍には出来ないのかな。)


((ん?なんだ?言葉が直接響いて来るな。真冬なのか?いつもの話し方じゃないが))


(ご主人様二人とも聞こえているようですね。あれは、舌足らずなだけなの。今は、念話で話かけているの。そんな話している場合じゃないんだから。早くして、クズさん!!)


『『分かった。それと、ご主人様よりクズさんって呼んでくれる方が助かるよ。』』

そして、俺は、ダブルを一度解除し、半身と合流することで情報を共有するのであった。


『教諭を狙えって言われても、結界が張られてて難しいよ。彼の結界、かなり固いね。』

『火輪でも無理なのか?』

『少し霊力を高める時間が欲しいかな。それに強すぎても、彼も一緒に焼いてしまうかもしれないから。加減するにも時間が欲しい。』

『任せてにゃの。クズさん、私の能力をダブルできるかにゃ?』

『やってみる。』(2人になる時は、それをイメージしてたから、能力を2倍として....。こんな感じかな?)

『クズさん!!』『先輩!!』

二人は、ジト目で見るのであった。

俺は、真剣にやったつもりだったが、変化したのは能力ってより包容力だったようだ。豊満になり色気を増してもしょうがないのは分かっているが...。

『ふざけた訳ではないから。ちょっと、待って。』

(どうやら、2倍には出来るようだ。要は、イメージの問題だな。いつもの真冬の攻撃力や俊敏性・動体視力も、もろもろイメージして。これで、どうだ。)


それと、同時に俺は、足の力が抜けて腰を落とした。どうやら、結構な霊力を使うようだった。

『ありがとにゃの。全然、違うのにゃ。』

そういうと、目にも見えない速さで、二人を相手にしていた。

能力が上がっても、結界はビクともしなかった。しかし、裁縫による攻撃は、難なく避けているのでしばらく攻防が続いていた。

その時、教会の扉が開くのであった。

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