プロローグ
少し書いてみました。文章など読みにくいかもしれませんが、楽しんでくれると幸いです。
俺の名前は、九頭 道生。20歳。
大学に行きつつ、アルバイトをしている一般的な大学生だ。まー少し、ギャンブル好きで、大学も
行ったり、サボったりもしているが、きちんと単位は取っている。そんな何処にでもいるような大学生だった。あの時までは・・・・
そして、現在、窮地に立たされていた。賭け麻雀の真っ最中だ。
『『『ロン!!』』』
『えっ!!?同時に三人がロンなんて、ありえないでしょーーー。』
『おい、にいちゃんよー。イカサマだといいたいのかよ。証拠は、あんのか?』と、強面の方が凄む。
『あっ・・・・・・・・ないです。』ブルブル
(こえーーー。ヤ○ザかよ。あー、賭け麻雀なんてしなければ良かった。昼に競馬で、万馬券を当てたからって調子に乗らず辞めておけばよかった。これじゃ、カ〇ジと変わんねーじゃん。)
『早く切れよ。にいちゃんよー。』また、強面が圧をかけてくる。
南4局、道生は、焦っていた。本当に、心がザワザワしていた。
しかし、それは強面のせいではなかった。
『っっも。・・・・・ツモ!!』
カタ!!!
『『『純正九蓮宝燈だと!!!』』』ガタガタガタと、一斉に立ち上がり、時が一瞬止まるのであった。
そして、俺の心臓も止まってしまった。
ドクン、ドットッッ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
『おい、こいつ。顔色真っ青だぞ。』 対面のおっちゃんがいうと、その声に反応した強面がすぐさま横に駆け寄った。
『心臓がとまってるぞ。早く救急車とAED持ってこい。』
先ほどの強面が手際よく指示している。
(つーか、俺死んじゃったのかよ。九蓮宝燈で、あがると本当に死ぬんだな。)
(あはははーーー。何言ってんの?クズ君。それは、あんただけだよ。それに、まだ死んでないよ。今は仮死状態で、幽体離脱しているだけだから。魂と体が分離しているだけさ。)
この声の主の方に、目線を向けると、そこには20代前半ぐらいの女性が浮かんでいた。
(ふっふー。不思議がっているねー。僕は、死神の茉莉花だよーん。びっくりしたー?あんたが死ぬのは、まだまだなのよ。でも、生死の分け目を体験しちゃうと困るのよねー。だから、とりあえず早く体に戻ってよね。えいっ)
一方的に話し終えると、俺に向かって突進してきた。
俺は体の方に飛ばされ、元の体に吸い込まれていった。
『ぷはっ!!!はぁはぁ』
『兄ちゃん。大丈夫か?』強面がそう声をかけてきた。
そちらに目線を向けると、強面の顔の横に見慣れないものが映し出されていた。
草薙 良 (27) くさなぎ りょう
職業:消防士
能力:なし
悩み:借金・彼女がいない
解決策:女性の紹介
心情:しっかりしろ。大丈夫か!!?
(ん?なにこのステータスは?)
(ふふふー。見えるかな!?これが、あなたに授けた能力なの。いやーなかなか、あなたみたいな人はいないのよ。本当にラッキーだったよ。)
(俺って、そんな才能があるのか?)
(いや、あなたみたいにヒマで、健康体かつ若くして死にそうになる人って少ないからねー。とりあえず、あなたが家に帰ってから詳しく話すわ。それに、あなたにも悪くない話だからね。まったねー♪)
またしても、一方的に話をして去ってしまった。
うつろな俺に対して、強面の草薙は、懸命に声をかけてくれていた。
その後、大丈夫と話したが、一応、病院へ連れていかれ精密検査をうけた。帰ってきたのは、夜の21時を過ぎていた。
(はぁーー、今日はなんだか疲れたなー。それにしても、あれは何だったのか?)
病院の検査の間も、帰宅中も、見る人それぞれにステータスが浮かんできていた。また、この世の人でない人もいるようで、職業:幽霊って書いてあるし、困った能力を得てしまったものだ。)
(あれ呼ばわりするとは、君もひどい奴だな。これでも、西洋では天使なんだぞ。これは、日本との概念の違いだからね。あっちでは天使が迎えにくるって事になっているからね。あちらで仕事している子たちはナースの姿をしている子もいて結構ウケがいいんだぞ。こっちだと黒い服が多いけどね。)
茉莉花の服装は、真っ黒といっても、黒のハットに、黒Tシャツ、黒のホットパンツで、なかなか眼福ものである。
茉莉花は、心を読んでいるのか、ニヤニヤしながら話しかけてきた。
(能力については、だいたい分かったかな!?君にやってもらいたいのは、その幽霊の悩みを解決してほしいの。昔も今も未練が残ってて、成仏できない人が多いのよ。猫の手、人間の手でも借りたい状態なわけ。それに、あなたに取っても悪くない話でもあるのよ。
1つ、相手の心が読めちゃう♪これは、聞こえるのではなく見ないと分からないから気をつけてね。あなたの好きな麻雀では使いやすいし、それに、気になる子の考えもわかるじゃない?見たくなければ見なければいいし。
2つ、仕事をこなすことで、徳がたまっちゃうね。天国行き確定だよ。それに、病や災害とかの危険から守ってもらえるね。良い事いっぱい♪
3つ、お金もあげちゃうよー。仕事の内容にもよるけどねーーーー。少なくとも、今のアルバイトよりは稼げるよ。億万長者も夢じゃないんだから♪)
(うーーーーーん、あやしい過ぎる・・・・。お金も稼げて、病気や災害にあわないのは大きいな。健康はお金で買えないからな。でも、心が読めるのは、きついこともあるよなー。友達が少ない俺でも、悪口とかは見たくはないしなー・・・・。
そもそも、幽霊とかって危ないんじゃないのか??茉莉花どうなんだ?)
(にゃ!!?いきなり呼び捨てとは、意外と女慣れしているのか!?)ギクリ
(仕事を選べば、リスクもあるかもねーー・・・。でも、基本的に、簡単なものだけでいいよー♪大きい案件は、僕らの仕事だからね。まー人間の中にも、好んで選ぶやつもいるけど。心配なら、特別にこれもつけてあげるから。)
そういうと、クズの左手首が淡く光った。そこには、ミサンガみたいな編み物がついていた。
(はい。完了ーー♪それは、破邪の紐だよ。外したり、切れなければ、君を守ってくれるからねーー。嫌だったら途中で辞めてもいいからね。アルバイトだよ、ア・ル・バ・イ・ト♪)
(まー、途中で辞めれるなら、やってみるか。)
(はい。契約完了ーー♪それじゃ、よろしくねー。あと、これね。仕事が完了したり、何かあったらその鈴を鳴らしてね。霊力を込めれば鳴るから。まー、念じれば鳴るから。)
うふふーーー。これで、僕の雑務も少しは減るだろーーー。細かい仕事って苦手なのよねー。