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ティファはハイトに捕まえられたい

ちょとシリアス?なのか?

あのぉ〜正直に言ってもいいですか?

この国の騎士ってチョット抜けてませんかね?


だって私敵国の最強騎士なんですよ?

それなのに最初から私に対する監視が、あまりにぬる過ぎて正直罠なのかなー?って勘繰っちゃいました。


あ!でもやっぱり彼だけはちゃんと仕事してましたね?

いつから付いて来てたんでしょう?フィクスさん?


「ティファ?そんな大荷物でどこ行く気なんだ?」


「見た目ほど入って無いですよ?ちょっと気分転換に隣街まで出かけて来ます!」


おう!盛大に溜息吐いてますね?

まぁ、そりゃバレますよね?


「ティファ。何で突然?」


うーーーーーーん。答えなきゃ駄目かなぁ?

私にだって言いたくない事の一つや二つや三つや四つあるんですよ?アレ?全部か?


「前にも言ったと思うけど、俺も上から言われてるから見逃せないんだ。でも、ティファと戦いたくはない」


お?紳士ですね?そうですね?私も出来れば戦いたくないので・・・・。


「はい。私もです。だから・・・・全力で逃げますね?」


「うん。そう言ってくれると・・・・え?」


ハイ!今のうちーーー!!ダッシュ!猛ダッシュです!!

うわぁぁぁ!凄い形相で追いかけて来てますよ!怖っ!!

しかし止まれませんね!もう少ししたら森に入ります!!そうすればこっちのものですよ!樹海は私にとって庭も同然ですからね!!ハッハッハーーー!!!


「ティファァァァァ!!!」


ひぇぇぇぇ!何だろう?私に有利な状況な筈なんですけど背後から凄い熱気というか圧を感じます!!やはり騎士のプライドというヤツですか?お仕事、大変なんですね?


ハァハァハァ撒いたかな?


気配が無くなりました!!あはは、あは!


駆けっこには自信はありましたけど、やはり現役の男性相手だとシンドイです。

さて、これからどうやってこの国を出ましょうか?


お金はある程度貯まっていますからね?

ただ変装しないといけないですね。

確か作業用に用意したズボンとシャツがありました。

後でこれに着替えて男装でもしますか?


「・・・・・・」


それにしても、誰も追いかけて来ませんね?


もしかしてフィクスさん以外まだ誰も気付いてないんでしょうか?お昼時ですが・・・・・・・ハッ!まさか!


皆さん気付かず座って待ってる、なんて事ないですよね?


・・・・・・・・・・・・・・・・・。

あはは?ないですよねぇ?まさかぁ?幾ら呑気な方々でも流石に気付かず待ってるなんて事・・・・・・どうしましょう?


え?本当に?皆んな、お腹を空かせて私が来るのを待ってます?え?嘘ですよね?もう子供じゃないんだから、それぐらい分かりますよね?


・・・・・本気で心配になってきたんですけど?


チラリ。


だ、誰も追いかけて来ませんねーーーーー!!!ええ?

どうしよう。どうしたら良いのですか?戻った方が、いいんでしょうか?いやいや、今更それは無理ですよね?


思いっきりメモに書いて来ちゃいましたし?

いや、でも気づいてない可能性が・・・・・・・・・。


・・・・・やめましょう。考えても仕方ありません。

出て来てしまったんですから、もう戻れませんし。


「・・・楽しかったなぁ」


まさか捕らえられた敵国であんなに目一杯好きな事出来るとは思いませんでしたよ?ちょっとここ実は天国かな?首チョンされてたのかなぁ〜私?って毎朝確認してましたからね?


それに、皆さん私の作る料理をとっても褒めてくれました!!私今迄生きてきて、あれ程人に褒められた事無かったです!一生分の褒め言葉頂きましたぁ!!!!


私が言うのも何ですがあの人達ちょっと変わってますよね?あんなに素直に食べますかね?敵の作った料理!下手したら速攻であの世行きですよ?


「・・・・・ふふ」


そうですよ!そもそもハイトさんですよ?

あの人最初から私の料理に興味津々でしたよね?

最初はただ怪しまれてるのかなーー?って思ってたのに毒気が抜かれました!!完全に!そう、ハイトさんが・・・。


「・・・・・・・アレェ?」


おかしいです。


私は自分の意思であの宿舎から逃げて来ました。


私は美味しいご飯を作りたい。


争ったり傷付けたり憎み合ったり裏切ったり利用されたりそういうのはもうウンザリで、だから、誰も私を知らないそんな場所で私は暮らしたいんです。


「・・・・・ドウシテ」


だってそうすれば私の事、放っておいてくれるでしょう?

誰も私を疎ましく思わないし私の力を求めたりしないでしょ?そうやって穏やかに好きな料理を作りながら暮らしていきたい。・・・・・・一人で。


「・・・・・・・・・・・・あ」


でも、私一人になったら、誰が私の料理を食べてくれるんでしょう?


私のご飯をあんなに幸せそうに美味しそうに食べてくれる人なんて本当にこの先、現れるのでしょうか?


あんなに沢山の料理を残さず食べてくれる、私が作った料理じゃなきゃ嫌だと、言ってくれるような、そんな人達。


「・・・・・・ふぇ」


おかしいです。私。何でこんな事で挫けそうなんでしょうか?仲間に崖から突き落とされた時も、捕まって殺されそうになった時でさえ泣いたりなんかしなかったのに。


「ふぇぇぇぇ。ハイトさんのアホーーー!食の変人の癖にぃ!名前負けぇ」


誰もいないんだから、これぐらいの暴言吐いてもいいですよね?だって気合が足りないんですよ気合が!!食の変人なのにターゲットを簡単に見失うんですから!ガッカリですよ!


「ティファ、一つだけ訂正させて?僕は食の変人って名前じゃないから?ハイトだから?」


・・・・ありゃ?いつの間に?


わぁ?えーーーと、とりあえず?

モウシワケアリマセン。



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