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ギャドはティファを嗜めたい☆

「オラァァァァアアアア!!」


キィーン!ドサッ!バシュ!!


「ねぇ?またこのパターンなの?ギャド一人で事足りる感じ?」


「疲れたぁ。どっかで昼寝してきてもいいかなぁ?」


「お前等そんなんじゃ出世出来ないぞ?」


「え?キルトに出世欲なんてあるの?俺、応援する」


「は?そんな訳ないだろ?」


お前等ぁぁぁぁ!!毎度毎度いい加減にしやがれ!!

前回と違って敵強ぇぇんだぞコラ!!


「ふざけやがって!!死ね!」


「お?おっとお?」


キィィィン!ギリギリギリギリ・・・。


「よくギャドを抜けて来れたねぇ?まぁあれだけ束でかかってくれば、当たり前だけど?」


「戦場でヘラヘラと、なめやがって!!あの大樹の恩恵が無ければ何も出来ない腑抜けどもが」


なんだかなぁ?

オスカールの奴等なんか勘違いしてるよなぁ。

確かにサウジスカルが豊かなのは関係してそうだが。

お前等アレの管理の大変さ分かってねぇなぁ?


「・・・あ?誰が腑抜けだって?ハイトなんぞいなくても俺は強いよ?身をもって知れよ阿呆が」


あ、メルローのスイッチ入ったぞー?

おい、お前らちゃんと面倒みとけよ?


「あははは!本当だなぁ?メルロー俺あっち片付ケルワ」


「あ、そう?じゃあ俺コッチネ?」


乗っかってんじゃねえーよ!!

冷静であれ!!お前ら本当に一気に着火するのやめてくれよ。後始末が大変だからよ?それに、今回は厄介な奴も連れて来てるんだからよ。


「余所見とは余裕だなぁあああああ!!」


ガキィィィィイイイイイン!!


「よう!久し振りだな?隊長殿?」


「会いたかったぜぇ?やっとお前と戦える!!」


本当に血の気が多い奴だなぁ。

そんなんだと、いつか脳の血管切れちまうぞ?


あ、コイツ?コイツはオスカール国の騎士隊長殿だ。

実は親善交流で何度も会ったことがある。

そして、その度何故か絡まれる。


「お前を倒せば実質、俺がこの大陸最強の騎士になる。俺は今日お前の首を持って帰るぞ!!」


「・・・・いや?俺を倒してもお前は最強の騎士にはなれねぇぞ?」


「は!何を言っている?お前より強い騎士など、どの国にもいなかった!お前を倒して俺が最強になる!!」


いや。人の話を聞けよ。

マジなんだって。


「ギャドさん。その方が大将ですか?」


「・・・・女?なんだ、お前は・・・・」


「貴方達の狙いはあの大樹ですよね?あの木を切ってしまいたいんですか?」


「は!そうだなぁ?我らの王はそれを望んでいる。それがどうした?」


ハイト。すまん。

言い訳のしようもないが・・・・・。


「そうですか。じゃあ、貴方は私が倒します」


「・・・・・・は?」


「あの木は私の大事な人なんです。だから、彼に傷付ける人は容赦しません」


おおう。

いい笑顔だな?これが戦場じゃなくてお前が身につけているのが鎧じゃなければ、俺はお前の顔に見惚れただろうよ。

だがな?今は決して笑えねぇ!!なんでこんな事に!!


「本気出してもいいですよ?貴方、私より弱いですから」






はい!回想スタート!!


「ギャドさん。今回のオスカール討伐戦私も参加させて下さい」


「何言ってんだ?お前は一般市民だろうが。騎士でもねぇのに連れてける訳ねぇだろ?」


「そうだぞ。お前いい加減にしろよ。この前だってハイト連れてかれて大暴れしたばかりだろうに」


お前今、それを持ち出すなよ。

ティファが余計に意固地になったらどうすんだ。

ハイトがいない今、ティファを止められる奴なんていねぇぞ?デズロ様はティファの言うことなら二つ返事で頷きそうだしな。


「でも、この中で私が1番強いです。敵の頭を確実に潰すなら少しでも戦力は揃えた方がいいと思います。オスカールはサウジスカルと同列の強さですよね?」


「はい?」


「はぁ?」


待て待て。皆落ち着け。ここでカッとなったらティファの思うツボだぞ?これはティファの作戦だ。


「もし、仮にそれが事実だとしても、俺が認めた奴しか騎士にはしねぇし連れて行かねぇ。挑発しても無駄だ。」


「ギャドさんと相手の大将が一騎打ちしたら、どちらが勝ったとしても隙が生まれます。その間に、こちらの国に敵が入ってしまうかもしれません。ここ数日この国からゴッソリ魔力が無くなっていますよね?今はお父さん(デズロさん)も魔法が使えません。戦えるのは騎士団しかいないんです。私も一緒に戦わせて下さい」


ティファの言う事は分かる。実は今この国の魔力は全てあの大樹に吸い込まれてる。それが始まったのは数日前。

きっとハイトと大樹に必要な事なんだと思う。

だから俺達はそれをただ見守っている。


「おい。いくらティファでも聞き捨てならねぇ。俺達はそんなにやわじゃねぇし、弱くもねぇよ」


「分かってます。でも、それでも私の方が強いです」


「あのなぁ!!・・・・」


「分かった。じゃあ俺から一本取ったら連れてってやる」


「ギャド!?」


こりゃダメだ。きっと連れて行かないと言ってもついて来ちまう。ここで、ビシッと窘めておかねぇと。


「広い所に行くぞ」


「はい」


そういえばこんな事、前もあったな。

その時は嫌々だったが・・・・。さて、どうするか。


「構えろ。ティファ」


「・・・・ギャドさん」


・・・・・あ。俺これは完全に見誤ったな。

ティファ、本当に前は本気のほの字も出してなかったんだな?


挿絵(By みてみん)


「本気で行きます。死なないで下さいね」


「・・・・っ来い!!」


え?その後どうなったか?わかってんだろ?

嗜めるつもりが逆に諌められたんだよ。


勿論。敵の大将もな?

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