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好調2

「ははっ。でも、これじゃまだまだ実用には程遠いかな。維持することに意識を向けすぎているし、こうしている今も少しずつ魔力が解けていってしまってる。それに、発動までに時間が掛かりすぎているのも問題だ。もっと早く、自然に扱えるように練度を上げていかないと駄目だね」

「なんとも優秀な男だな貴様は。それだけ分かっているのであれは、現状ではこれ以上先の話をするべきではないだろう。なので、まずは徹底して高めた魔力を維持することを体で覚えろ。どのような状況でも常にその状態を保つことができるようになれば、速度の問題など二の次にできるからな」

「それができるようになれば、たしかにそうだね。シャーロットはそのための訓練方法も知ってたりするのかな?」

「ふっ、もちろんだとも。今からそれを貴様に教授してやろう」


 そう言って、シャーロットはミリオの傍に寄ると、実演しながらその訓練方を教え始めた。

 そうして、次の段階に進もうとしているミリオの姿に刺激を受けた俺たちも、それぞれの課題に取り組んでいく。





「それで、先生の目から見てあの人たちはどうだった?」

「どうだった、か。正直なんとも言い難い、といったところだな」


 今日の分の訓練を終えたあと、昨日は結局できなかった戦姫たちとの模擬戦の感想を聞いていた。

 だが、その返事はどこか歯切れの悪いものだ。


「えっと、なんで?」

「結局のところ、あの二人はまるでその実力を発揮していなかったからな。貴様らに合わせて力を段階的に高めてはいたが、それに対してあれこれと言ったところで意味はないだろう」

「や、まぁそれはそうかもだけどさ。強い人だからこそなにか感じるものとかなかったのかなぁ、とか」

「なんだそのフワッとした表現は。まぁただ、強いて言うならばクレアちゃんと赤毛の……アンネローゼ? の二人と戦ったときだけは、剣の戦姫が目の色を変えていたような気はしたが、それは今関係ないだろうしな」


 たしかに二人の力にはさすがにニーアさんも驚いてたよな。

 まぁ、俺も初見だったら腰抜かしそうだけど。


「それじゃあ僕から質問いいかな?」

「あぁ、いいぞ。なんでも言ってみろ」

「仮にだけど。あの二人と戦うことになった場合、シャーロットはどこまで食らいつくことができそう?」


 と、気軽にミリオが投げ掛けた質問はとてつもないもので、思いもよらない内容だったからかシャーロットすらも目をぱちくりとさせていた。

 だが、すぐに気を取り直したのか、彼女はおかしそうに笑ったあと、なんでもないように──


「ふっ。食らいつくだと? 馬鹿め、我が勝つに決まっているだろうが」


 そう言ってみせた。

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