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質問9

 と、おおよそ予想通りの答えがグランツさんの口から語られるが、そこまでは誰でも少し考えれば分かることだろう。

 疑問点はそこに極端な偏りがあるという部分であり、知りたいのは《ギフト》が所有者に及ぼす具体的な影響についてだ。


「こいつにさっきアスマがした質問が関わってくるんだが。ギフトレベルで向上するステータスは基礎レベルのものとは違い、すべてのステータスが向上するわけじゃない」

「あ」


 それを聞いた瞬間、いつの間にか自分が先入観にとらわれてしまっていたことに気づき、思わず声を上げてしまう。

 そして、その声に反応してみんなの視線がこちらに集まるが、「いや、ごめん」と謝り、先を続けてもらう。


「簡単な例を挙げれば、近接戦闘に関わる《ギフト》なら肉体的な能力が向上し、魔術戦闘に関わる《ギフト》なら精神的な能力が向上するってことだな。アンネローゼのステータスもそんな感じだっただろ」


 たしかに彼の言う通り、アンネローゼのステータスは全体的に見てその辺りが他のそれを大きく上回っていて、特に敏捷性の数値が著しく優れていた。

 反対に精神的な能力──魔力量や、精神系魔術に対する耐性などはミリオと比べると、かなり下回っていたように思える。


「ま、そういった風に、ギフトレベルが上昇していけばそいつのステータスは《ギフト》に最適化したものになり、一見すりゃ偏りのある不自然なもんになるっつーわけだ」


 なるほど、そういうわけね。

 つまり《ギフト》っていうのは極めていけば、能力的にも技術的にも、それだけ尖った強さを手に入れられる一点特化型のスキルみたいなものっていうわけだ。

 まぁ、スキルと違って時間制限もなければ、デメリットみたいなものもないっぽいから、正直羨ましい限りだけど……。


「ただし、結局のところ《ギフト》ってやつも、己を高める手段の一つでしかねぇってことは忘れちゃいけねぇ。どれだけ大きな力だろうと、それが人の範疇から外れることはねぇし、過信すればあっという間にあの世行きだ。その程度のもんだよ、こいつはな」


 どこか下らなさそうに言って、グランツさんは視線を手元へと落とす。

 が、気を取り直すように頭をがしがしと掻いてみせると、再度こちらへと向き直り、「ま、あれだ」と口を開く。


「それでも戦姫だけは──っつーか、そいつらみたいに例外的に《ギフト》を手に入れたやつらだけは、そこには当てはまらねぇんだけどな」


 と、彼はそう意味深な言葉を口にしてみせた。

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