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 それについてはもう何度も思考を繰り返して、結局最後には自分の気持ちに素直に生きようっていう考えに至る。この子に対する感情にだけは嘘をつきたくないからな。

 というわけで、これについては今は置いておくとして、この二人は何しにこっちに来たんだろ。まさか、あれしきのことで俺の心配をしてやってきたということもないだろうし。


 「で、どうした? 何か俺に用か?」


 遠回しに聞く必要もないので、ミリオへ率直に質問を投げ掛けてみる。


 「あ、うん。用というか、さっきのことについて少し聞きたいと思ってね」

 「……さっきのって、俺がすっ転んだことについて?」


 え、本当にそんなことを聞くためだけに訓練を中断してこっちに来たの?


 「え? ううん、違うよ。一応大丈夫か聞いたけど、あれぐらいでアスマがどうにかなるとは思ってないからね。それについては別にどうとも思ってないよ」


 あ、そうですか。なんて言うかミリオさん、そういうところドライだよね。

 でも、それじゃあなんだろ?


 「そうじゃなくて、さっきアスマが見せた動きについて聞きたいんだけど」

 「あー、そっちか。その、あれは新しいスキルの効果というかなんというか。そうだな、二人には教えておいた方が良いよな」


 同じパーティーの仲間なんだし、自分の持ちうる技能について情報の擦り合わせはしておくべきだろう。外でスキルが使えなくなった場合は、後方に下がらせてもらわないといけなくなるだろうしな。

 そう思い、二人に《限定解除》の効果と、それにより一時的に可能となるデメリット付きのスキルの併用による強化についての話をしていく。


 「……なるほど、それがさっきの動きの正体ってわけなんだね。一定時間限定の最大強化か」

 「あぁ、普段は副作用が酷くて使用を控えてる《思考加速》を常時発動できるってのが大きいんだよな。瞬間、瞬間が十倍に引き延ばされてるから次の行動までに余裕ができて、《力の収束》を連続で使うこともできるようになるからな」


 そこが一番の利点だ。それにこれはさっき気づいたことだけど、《死気招来》によって身体の負担が一時的に緩和されるのだとしたら全力で《力の収束》を扱える可能性もあるということだ。

 まぁ、それを試すのに少し勇気がいるけど。

 もし、体が耐えられなかった場合、《限定解除》の効果切れと共に痛みで意識が途切れるかもしれないから、回復薬で傷を治す暇もないし、最悪痛みでショック死する可能性もあるから、それを考えると恐くて試そうとは思えないんだよな。

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