転生した先が、Bがラブするゲームでした
とりあえず、ここまで書き終えたからアップしたのはあります。もうこれでいいんじゃないか?と思いつつ、もう少し書いてみたいと思ったのでのんびり書けたらな〜と。
のんびり、お付き合いをよろしくお願いします!
みなさん、こんにちは。
道子です。
今、私の目の前には信じられないものがどアップであるとです。
道子です。。
なんですか、これ?
眼前いっぱいに、眩しいぐらいの美形と美人が私を見下ろしています。
1人はギリシャ神話から飛び出してきたかのような、美しき彫像のような彫りの深い顔をした輝く金髪と深い紫色の瞳を持った美青年。
もう1人は先ほどの女神に負けず劣らずな、迫力美人系だが、柔らかさが勝っている。
母性まで感じそうな慈愛に満ち、赤みがかかった亜麻色の長い髪に赤銅色の瞳の美人。
その2人がなぜか『わたし』を、似つかわしくないほどその瞳をまん丸くしながらじっと見つめていた。
「おい、気がついたぞ!意識は大丈夫なのか?」
「よかった〜〜見たところ外傷もないみたいだし、あとはラファエルが来てくれれば問題ないね」
あれ?日本語?
見たところ、絶対外国の方な感じがするのにめちゃくちゃ流暢な日本語だ。
しかも、どちらもこれ以上はないくらい耳に心地いい。
「・・・・・・・待たせた。ミカエルだ」
「ぼ・く・の、患者さんはここかな〜??おっ!!はっけーーん!!まってろよ〜今すぐこのラファエル様が助けてやるからな〜〜!!」
「!!??」
ど、ど、ど、ど、どうしたことかっ!!!!
美形がまたもや眼前に増えたぞっ!!!
先に来たのがすごい長身でメガネが似合う、まさに勉強できます!ってオーラバリバリのクールビューティーイケメン!
ツヤを消した金髪に、瞳も金?かな。日本でいうところの琥珀?みたいな。
もう1人の、たった今倒れているらしい『わたし』のそば近くに座ってその手を頭から首、肩、腕、腰、足へと撫でるように触れていくニコニコ笑顔が眩しい深い緑の髪と緑の瞳を持つ瞳すら、見てるだけで癒されるイケメン。
なんだろう、イケメンってマイナスイオンでも出てるんだろうか?
触れられたところがじんわり暖かくなり、不思議と心地よくて力が抜ける。
「ん?お前、若いのに肩こりすごいな〜!!それに腰もかなり疲れてるぞ?」
すみません。
万年肩こりと腰痛持ちなんです。
あぁ〜〜でも、なんだかすごく気持ちいいかも。
なんというか、温泉に浸かってるみたいなふわふわした心地よさがある。
ん?腰痛?
「・・・・・ギャーーーーーーッ!!!!」
見たこともないイケメンに背中や腰を触られている。そのあまりに現実離れした目の前の事実にしばらく脳が理解するのを放棄していたが、一度自覚してしまえばとんでもない事件が目の前で起こっていた。
観賞用としては極上の、タイプの異なる美形4人がまたその美しい目をまん丸くして『わたし』を見ている。
つまり、イケメンの目線2×4人=8個の目が『わたし』をまっすぐ見ているのだ。
「・・・・・・・・ッ!!!!」
思わず飛び上がって近くにあった何かの銅像の陰に急いで身を隠してみるが、頭はパニック状態&心臓が飛び出るんじゃないかというぐらい早鐘を打ってとても冷静に思考が働かない。
なになになになになになにーーーーーー?!
一体、何が起こってこうなったーーーーーーー!?
頭から火が吹きそうなくらい熱が全身を支配して、あまりの訳の分からなさに目からは自然と涙がこぼれる。
「こんなところにいたっ!!」
「!!??」
そんな時、突然またもや知らない声とともに背後から背中にボスッと温もりと重みがかかる。
「全く、突然姿が見えなくなるからびっくりしたんだぞ〜!この庭マジで広いから、見つかって本当によかった!!」
あまりに至近距離で後ろからかなりギュッと強く抱きしめられてるせいか、相手の顔がよく見えない。
ただ、太陽の光に反射しているその黒髪の毛はところどころが七色の光を放つ虹色だった。
なんだろう?
初めて聞く声のはずなのに、不思議と彼の声と温もりを感じた後は心臓が落ち着き気持ちもホッとし始める。
「ヤダーーーー!!!ラジエルってばズルい!私も一緒に探してたのに!もう〜〜プンプン!」
「!?」
高めの声とともに目前へと軽やかに現れたのは、薄い緑?かな珍しいけどすごくキレイな髪色をツインテールで毛先くるくる〜〜して、睫毛バサバサな大きな青い瞳がめちゃくちゃ可愛い女子高生。
何かの雑誌のモデルさんかな?
こういうの私疎くて全然わからないんだよね。
「だいたい、チャミエルがリボンを風で飛ばされるようなヘマするから、それを窓から取ろうと手を伸ばしたロードが落っこちたんだぞ?とっさに魔法で風のクッションは作ったけど、お気に入りならなおさらしっかり管理しておけよな!」
「もう〜〜〜!!だからボクのことはチャーミーって呼んでって何度も言ってるじゃん!あ、ごめんネ、ロード☆ボクの為に無茶させちゃって」
なるほど。
この可愛い子はボクっ娘か、もしくは女装っ子なわけですね。
にしても、手足も首も腰すら全部華奢でこのしなっとした姿勢も手の細かい仕草まで女子にしか感じられないこの子が男子だった場合、私は本格的に女子としての自分を捨て去らねばならないかもしれない。
って、リボン?
もしかして、さっきからずっと右手で握りしめてるこのーーーーーーーー。
「あぁーーーーーー!!そう!これ☆チャーミーの大のお気に入りのピンクのリボン!ありがと〜ロード!!もう大好き〜!!」
「!!??」
「く、苦しい!!お前以外と力あるんだから、力加減考えろよチャミエル!!」
「ヤーーダーー!さっきからちゃっかりロードにくっつきっぱなしのラジエルに文句言う資格はないもんね☆」
く、苦しい!!
確かに、手首や腕の細さの割にこの子かなり力あるな。
どこにそんな筋肉がついてるんだ?
しかし、背後の顔も見えない『ラジエル』という名の青年よ。
君は声優学校にでも通ってるのかい?
さっきから耳元で囁かれる声がもうイケメンボイス過ぎて・・・・・腰に、くる!!
なんなんだ!!
声だけで妊娠させる気かこのイケボ野郎めっ!!
「フン!ほらな、もう全く心配ないじゃないか」
「!?」
とにかく、力任せに絞め殺しにかかってきてる2人からなんとか逃れようと顔を真っ赤にしながらもがいていた『わたし』の前に、黄金の光が現れる。
「・・・・・・・ま、まぶしいっ!!」
夕陽が逆光にでもなっているのか、私の目の前に先ほどの4人組が立っているようだがあまりの強い光に直視できない。
「み、ミカエル会長にラファエル副会長!?」
「キャッ☆大ファンのガブリエル様に、ウリエル様もいる〜!チャーミー超ラッキー!」
「フン!くだらないことに、我々生徒会を巻き込まないで頂きたい。お前たち、生徒会室に帰るぞ!仕事がまだまだ山積みだ!」
真ん中で腕を組んでいた『ミカエル会長』が眉間のシワをことさら深くしながら、真っ先に踵を返してその場を颯爽と去っていく。
「大事がなくて、本当によかったね。風が強い日は、精霊のいたずらに気を付けてね♪」
「ハイ☆ガブリエル様〜〜!!」
長い髪を美しく翻しながら、柔らかな笑みとさりげなくウインクまで飛ばしてきた『ガブリエル様』がその後をついていき。
「・・・・・・急いで遅れた分を取り戻さなければ」
メガネをくいっと指で押し上げる萌動作を、あまりにも自然にさらっと取り入れながらこちらはほぼ完全無視状態で静かにその場を去っていったのが『ウリエル様』。
「あはは〜〜!!心配ないって!!血みどろでも骨ボロボロでも、生きてさえいてくれればこのラファエル様がどんなケガもすーーぐに治しちゃるから安心してな〜〜!!」
さりげなく怖いことを入れながら、そんな内容も吹き飛ぶぐらいに爽やかな満面笑顔で走り去っていくのが、『ラファエル様』。
そしてーーーーーーーー。
「いやん☆今日はガブリエル様とたっくさんおしゃべりしちゃった〜!これも体張ってリボンを取りに窓の外に飛び出してくれた、ロードのおかげだネ!ありがと〜☆」
「ぐえっ!!!!」
「だからっ!お前は加減を考えろって!この間ロードと一緒に祝ったお前の誕生日の時も、喜びのあまりロードを抱き締めすぎて肋骨折ったばっかりじゃないか!!」
「えぇ〜〜〜〜だって、あの時はまさかロードがチャーミーが前から欲しくてたまらなかったユニコーンのオルゴールをプレゼントしてくれるなんて、思ってもなかったからつい、テヘペロ☆」
「・・・・・・・・・・」
『わたし』の前後で口喧嘩が終わらない、ツインテールの美少女であり実は美少年な彼?彼女?が『チャミエル』で、『わたし』の後ろから決して腰に回した手を一切離そうとしない、怒ってはいても相変わらずのイケボイスな青年が『ラジエル』。
はい、ようやく頭が冷静になってきました。
うん。『わたし』は彼らの名前を知っている。
亡くなる前、あんっっなに楽しみに楽しみに待っていた未開封のゲーム。
キャラクターの絵とボイス、そして軽い説明文と一部のスチルだけは事前に一般公開されており、それを穴があくほどそしてボイスは暗記して脳内再生で萌え狂いできるほど繰り返し聞き続け、ようやく全身の身も心も熱々にあったまった後だったのだ。
それと同時に、『わたし』の記憶とともに『ロード』今の私としての記憶も頭に流れてくる。
あの不◯子ちゃん女神から転生を告げられ、私はまさかの男子としてこの剣と魔法が当たり前にある世界に生まれ変わった。
そしてこの学園は、『アンジェロス』。
未来を担う有望な貴族、そして庶民の男子が知識教養、そして魔法・剣技の実践を学んで通う男子寮付きの男子校。
ん?男子校?
「・・・・・・・・・・・」
「ロード?どうした?」
「あれ〜〜?もしかして☆また折れちゃった?」
自分の頭に浮かんだ疑問の答えを得るため、『わたし』はそっとある部分へと震える手のひらをそっと乗せる。
「ロード?」
「キャッ☆ロードってば以外と巨◯だよね〜〜」
「ギャァァァーーーーーーーーーッ!!!」
本来ならば、そこには決してないはずの感触と熱を感じた『わたし』は、あまりの突然のショックに悲鳴をあげて気を失った。
「お、おいっ!?大丈夫かっ!?やっぱりまた折れたんじゃないのかっ!?」
「エェ〜〜☆おかしいな、今回は手加減したんだけど」
「・・・・・・・・・」
神様、確かにどうせ女らしくないならいっそ男子に生まれたかったと何度も思いました。
えぇ、思いましたとも。
取られた言質など出さなくても大丈夫です。
そして、転生も望みましたとも。
BLを身近で見たい聞きたい、守りたい!!と確かに願いました。
星にも願いました。
でも、でもなぜゆえ赤ちゃんからの記憶蘇りました!!じゃないんですか!!
私の心の準備は他のプレイヤーより、しっかりして頂かないと本番に弱いタイプだってよーーーくご存知でしょう!?
しかも、1人ではなくいきなりハイクラス美形×6人フルコースは刺激が強すぎやしませんか?
モブならモブらしく、遠目から姿を確認して解説とか他にも道があったでしょうに。
え?ってかこのBL、じゃなくてアンジェロス学園で私は何をすればいいんですか?
BLなら後半年後に受け攻めどっちもありだぞ☆な、リバーシブル上等!のハニーことハニエルくんが勝手に向こうからやってきて18禁にしていくじゃありませんか!!
「・・・・・・・と、とりあえず」
「ろ、ロード!大丈夫か?!」
「ロード☆今日のお詫びに今度ケーキおごるから、一緒に食べに行こうね!」
「なっ!?抜け駆けする気か!!絶対俺もついていくからな!!」
「ブーーー!ラジエル、甘いもん嫌いなくせに〜!」
「・・・・・・・・・・」
うん、ダメだ。
「・・・・・・・・・吐く」
「ろ、ロードッ!!!」
「キャーーー☆ドロドロきったなぁ〜〜〜い!」
うん、詳しくは明日考えよう。
一気にキャラ出て、キャラ設定まだまだ曖昧なのに大変!と思いつつ、書いてたら勝手に肉ついて動き出してキャラ立ちしていくだろう!とか考えながら書いてたら、なんとか形になっていくからあら不思議。これからが楽しみです!