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最強勇者は強すぎた  作者: MTL2
氷河の城(前)
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【プロローグ】


【プロローグ】


「臭う……。臭うのォオオ~……」


 雪原。未だ中天にある太陽の下、雪と大地が混ざり合うその山道を行くのはフォール達の一行だった。

 しかし何やら一部の空気は不穏なもので、と言うか具体的には魔王がだが、彼女はひたすらシャルナに絡み続けていた。その様たるや最早チンピラのそれである。今すぐにでも肩をぶつけて慰謝料を請求しそうなぐらいのオラつき振りだ。


「色ボケで頭パリピな臭いがするのォオオオオオ……。まるでヒロイン気取りのような臭いがするのォオオオ……? 何処から臭うんじゃろうなァアアアアアアアア……!?」


「いや、リゼラ様……、あの、ちょっと……」


「何があったらこんな臭いがするんじゃろうなァ? あああァアアアアアン?」


「ですから、その……」


「妾が爆発している間にラブコメでもやってたのかなァアアアアアアアアアアアア!!?!?」


「か、勘弁してくださいぃ……」


 半泣き四天王とオラつき魔王。そら魔族も壊滅するわ。


「はいはいリゼラちゃんそこまで。これからアゼスちゃんのトコへ行くのにそんなオラついてる場合じゃないでしょーに」


「おい、それを言うなら俺の頭から離れないローもどうにかしろ」


「いや君のそれは仕方ねぇよ頑張れ頑張れ。刺されてないだけマシと思いな」


「解せぬ」


 そう、現在フォール達一行は『星空の街』を出て徒歩で『氷河の城』を目指していた。

 魔道駆輪があった頃とは違って移動速度は遅いし荷物の大半はシャルナが抱えているしローがフォールの頭を定位置にしたと色々違いはあるものの、彼等は依然として何の問題もなく道程を進んでいる。この『氷河の城』までの過酷な山道も彼等に掛かれば何と言うことはない散歩道だ。

 尤も、何の妨害もなければーーー……、の話だが。


「……さて、それはそうと場所を把握しておくか。『氷河の城』は『凍土の山』麓にある、アーチ状の崖に覆われた滝のいりえにあるのだったな」


「おーっと。一応四天王の戦いだしヒントはなしだぜぃ? 当然彼女との戦いに手は貸さないし、君一人で戦ってもらうことになる。ま、僕の時と同じだね」


「その辺りは把握している。……ただ問題は、そのアゼス・ゲンヴとやらが俺との相性が最悪という事だ。地底都市での一件、そして貴様等の評価を聞くにどうやら極度の出不精のようだ。そのくせゴーレム魔法に長け、称号からして防御力も相応のものなのだろう。つまり軍隊を操る司令官だな。……数は脅威だ。俺には勝てん」


「き、貴殿まさか」


「だから暗殺する」


「「「ですよね」」」


「ノータイムで暗殺がアンサーな辺り流石ダナー」


「もうホントやだこの勇者……」


 それが勇者クオリティ。


「城というぐらいなのだから相応の堅牢さがあるのだろう。さらにゴーレム……、地底都市での歩行型、兵隊型、空中型。特異的なその他のタイプも構えていることを考えれば厄介この上ない。しかも()の介入の可能性もある。やれる事は全てやっておきたい」


「不穏しかないんだが」


「だってフォールだしナ-。ま、アイツは雑魚だからフォールなら楽勝だゾ!!」


「雑魚っていうか、確かに四天王じゃ一番格下だし直接の戦闘力も一番低いけど、それでも四天王だしあの子は性分のせいもあるからなぁ……。まぁ、僕達から言えるのはやっぱり油断はしない方が良いってことぐらいなモンさ」


「ヌハハハ遂に年貢の何とやらじゃなこのクズ勇者め! 御主が冥界に流されるのも時間の問題よォ!!」


「その前に流れてみるか? 丁度、河が見えてきた」


「それ冥界に直行するやつですよね」


 送料無料の片道切符。冷凍保存のオマケつき。何とお得な輸送方法でしょう! ただし死ぬ。

 何はともあれそんな会話をしている内にも彼等の前に『氷河の城』が見えて来た。一応四天王の城ではあるものの地元では有名な魔族の根城で、アーチ状に拡がった崖の間を通る氷河降り注ぐ大滝の、その下に構えるのが『氷河のーーー……。


「「「「…………城?」」」」


 要塞である。


「……随分と、豪勢な城だな」


 皮肉混じりに絞り出された言葉は、正しくその通り。

 背後を崖と滝、扇状に拡がる氷河という天賦の地形による堅牢さを誇るにも拘わらず、さらに四方を氷結の城壁やゴーレム達の構える鉄壁の要塞で覆い尽くし、城に入るまでの道程は全て架け橋。氷で人工的に作られた堀や山や、果ては河の流れまで変えて一つの城と化している。要塞と、化している。

 最早、それは『最硬』の称号をアゼス本人どころかその城にまで架しているかのようだった。


「見ろ。城壁周りの見回りは当然として、要塞の窓から砲兵型のゴーレムが常に覗き出ている。他にも見たことのない、かなり小型のモノもいるようだ。城ほど大きな異形がいないのは、まぁ、幸運だが」


「そっかー……。だよねぇ……。地底都市と同じであの子には用意する時間が充分あったわけだ。そりゃ固めてくるよねぇ。あの子は極度の出不精だ。だから、出無精するために(・・・・・・・・)頑張ったワケさ。一の頑張りで百の面倒を片付ける、ってね」


「……それが出来る無精か。成る程、さらに相性が悪くなった」


 要塞との距離は、大凡数百メートル程度。アーチ状の山道から視認するその要塞の全貌は計測するだけでも頭が痛くなるような大きさだ。

 しかもゴーレムは人間ではない。下手な誘導には乗ってこないだろうし、さらに言えば食事や休眠も必要としない。ゴーレム自体を操るアゼスには必要かも知れないが、それでも要塞を見張る数だけのゴーレムの隙を待つのは無謀と言わざるを得ない。

 しかしそれ以上に、真正面から突貫することもまた、無謀なのだ。


「ローがやってやろうカー? あんぐらい一瞬だゾー?」


「だから駄目だと言っているだろう。馬鹿虎娘め! ルヴィリアの話を聞いてなかったのか!? 私達は今回助っ人してはならん! 最低限ぐらい四天王としての責務を守れ!!」


「ヌギャー! 何でだぁー!! ローはローのやりたいようにやるんダー!! 知ってるんだぞ、お前だって昨晩」


「やめろォ! きで、貴様ァ!! やめろォ!!」


「黙れ阿呆共。……兎角、ローのは嬉しい誘いだが遠慮しておこう。と言うより、貴様等も認識を改めた方が良いと思うがな」


「へぁ? に、認識……?」


「地底都市でも言っていたことだが、アゼスからすれば貴様等は既に充分裏切り者だ。地底都市での共闘や、或いはそれまでの戦いも確認されていると考えて問題あるまい。自身の立ち位置を見誤れば痛い目を見るぞ」


 確かに、フォールの言う通りアゼスからすれば彼女達は裏切り者だ。少なくとも彼に協力している時点で理由としては充分だろう。


「ふん! そんなラブコメ共はそうじゃろうな!! だが妾は違うぞ? この誇り高き魔王たる妾は御主等のように裏切るぅえァぶっねェ!? 狙撃してやがった!! 殺す気か!?」


「眉間直撃してるんですけど!?」


「……どうやらこの地点も既に射程圏内らしい。おいリゼラ、もう少し目立て。射程距離の限界を知りたい」


「ナチュラルに肉盾にするつもりかこの外道! 妾が死んだらどうするんじゃ!?」


「むしろ何で死んでないのかにゃあ?」


「いやいやリゼラちゃんを肉盾にするとかしないとか僕がしちゃうとかそんな話してる場合じゃないよ!!」


「「「「そんな話はしていない」」」」


「マジレスありがとうございますゥ! と言うか攻撃受けてるんだってば今!! この距離でも攻撃可能な狙撃特化のゴーレムがいるんだ! しかも、危ねっ!? こ、この通り精度が上がってきてる! このままじゃマジに狙撃されちまうぜ!?」


「……まぁ、ルヴィリアの言う通りだな。一端下がるか」


「おい待て御主テメェ妾を盾にすんじゃぎゃああああああああああああああああああああ!!!」


 斯くして一端撤退を開始したフォール達。しかし意外にも彼等のいた場所が射程ギリギリだったようで、然ほど逃亡には苦労しなかった。元より単純な動作しかできないゴーレムだ。きっと雪地にあった熱源を探知して自動的に射撃してきたのだろう。

 そのお陰で少し離れた岩陰までの逃亡は難しくなかったし、特に被害もなかった。強いて言うなら魔王が四分割穴あきチーズになった。


「何で妾生きてんの?」


「便利で何よりだ。……しかし参ったな。背後に崖と滝、真正面は要塞の堅牢な守りと来たものだ。しかもゴーレムが見張りを行っているから油断もない。ある意味、帝国より堅牢だな。人間や生物であればやり様があったものを」


「具体的には?」


「上の氷河から毒を流す」


「「「「おい勇者」」」」


「しかし相手はゴーレム……。毒は無意味で、いや、アゼスとやらは生物だしな。可能性がないわけではないか?」


 ちらりとフォールが視線を送ると、そこには穴だらけ魔王、気まずそうに視線を伏せるシャルナ、微笑みながら動かないルヴィリア、何のことか解らず耳を脚で掻くロー。


「……成る程、毒は無意味か」


「なぁ君そうやって表情から読むのはやめようぜ!? ちくしょうコイツちょっとは正々堂々やるかと思ったのに!!」


「正直面倒臭くなってきた……」


 勇者この野郎。


「だぁーもう! どうせ君は察してるだろうからバラしちゃうけど、確かにそうさ! アゼスちゃんに毒の類いは無意味だぜ!! 種族までは言わないけど、彼女はちょっと特殊な体質なんだ。だから君の投毒戦法は無駄ってワケ……、爆弾を出すな爆弾を!!」


「毒が効かんとなればこの手段しかあるまい。『星空の街』でサーカス団に報酬代わりに貰った代物だが、まさかここで使うことになるとは俺も思わなかったが、何、ここは街の下流だ。どのみち大した被害はないがーーー……、効果はある」


 岩陰に身を隠したまま、シャルナの荷物から火薬と何やら奇妙な装置を瞬く間に組み上げて爆弾を作成するフォール。その手際たるや、正しく工作兵かと見紛う如き素早さである。これで暗殺者だからタチが悪い。

 ちげぇや勇者だ。


「さて、走り抜けるか。アーチ状で何度撃ち抜かれるかも解らんが……。貴様等はここで待っていろ。リゼラは持って行く」


「マジかよ頑張れ右半身(半)」


「嫌じゃまだ死にとうない左上半身」


「逝くなら御主が行け左下半身」


「……! …………!! ……!? …………!!」


「「「左下半身が行くって」」」


「自分同士での擦り付け合いはやめようよ!? と言うか口のない左下半身行かせる辺り悲しみしか生まないよ!?」


「よし、左下半し……、おいやめろ蹴るな。何だこの盾は暴れるぞ」


「魔王だからナー」


「やめよう貴殿! もうこの光景を見ている方が色々キツい!! 正気値的な意味でかなりキツい!!」


「何、案ずるな。即効で終わらせてやろう。……では行ってくる」


 そう言うなりフォールは岩陰から飛び出し、全力疾走でアーチ状の崖を走り抜ける。

 先日までの体調不良など微塵も見せない軽快な走りだ。足元に降り積もった雪を撥ねるように走り抜け、降り注ぐ狙撃の雨など恐れもしない突貫は正しく見事の一言に尽きる。

 岩陰に姿を隠したリゼラ達からは降り注ぐ銃弾と彼の疾駆音しか聞こえないが、しかし、数分としない内にその足跡は折り返して彼等の元へと戻って来た。

 彼は酷く呼吸を乱していたものの、その手には何もなく爆弾を設置してきたであろうことが解る。


「……精度は中々のものだな。設置があと数秒遅れていたらヤバかった」


「き、貴殿、よく走り抜けて設置できたものだな!? 何と言う無茶を……」


「この程度で躓けるものか。よし、起爆するぞ」


「「「おい待て妾の左下半身は?」」」


「……………………」


「「「……………………」」」


 フォールは何も持っていない掌を確認すると、懐からスイッチを取り出し静かに頷いた。


「起爆」


「「「左下半しィイイイイイーーーーーーーンッッッッ!!!」」」


 争いは悲しみしか生まないものです。

 しかしその効果は絶大なもので、フォールが起爆すると共にアーチ状の崖に凄まじい爆音が鳴り響き、崖の一部は一瞬静寂を見せたものの、瞬く間に自重を支えきれなくなりアーチ部分をそのまま氷河へと崩れ落とした。

 轟音は辺りの雪々を浮き崩し、果ての山で傾れが起きるほどのものであったが、いやしかし的確な爆破はその瓦礫を滝下の要塞へとーーー……。


「…………落ちないね?」


「落ちないが?」


 落ちないですね。


「テメェこのカス勇者ァ!! 妾の左下半身を犠牲にしておきながら失敗とはどういう了見か!? 見ろ、右半身(半)と左上半身も泣いておるわ!!」


「うわーん。おい見ろこの雑草美味いぞ」


「うわーん。あ、マジじゃわ食えるわ」


「演技が全般的に雑だじゃなんだにゃあ」


「し、しかし貴殿! あれだけの事をやったのに失敗とはらしくもない……。リゼラ様の左下半身のこともそうだが、ここからどうするのだ? 折角爆弾まで使ったのだろう?」


 シャルナの問いにフォールは『まさか』と乱れる呼吸を抑えるように肩をすくめて見せる。

 そんな彼の反応に呼応するが如く、爆散し、粉塵を巻き上げるアーチの残骸からぴしり、ぴしりと亀裂が走り出す。否、正しくはその向こう側から噴き出して(・・・・)ていると言うべきか。

 その噴出を見ていたルヴィリアは次第に苦々しく表情を歪めながら、フォールに一つ質問する。


「……これ、ここにいても大丈夫なヤツ?」


「計算上はな」


「え、ふ、二人とも? 計算って、いったい何の……」


 その言葉を遮り、瓦礫の山は爆ぜ飛んだ。爆破や瓦解ではなく、圧力によって一挙に押し出されたのだ。

 しかしその瓦礫の山だけでは要塞の一部を破壊することはできても堅牢な守りを崩すには到らないだろう。そう、その瓦礫の山だけではどうにもならない。本命は、瓦礫の山を押し出した圧力の正体ーーー……、堰き止められた破壊力の権化。

 即ち、氷河の大瀑布である。


「「「「「ぬぎゃああああああああああああああああああああああああああ!!!」」」」」」


 瓦礫により数分近く溜め込まれた大河と流氷の濁流は瞬く間に要塞を覆い尽くし、瓦礫と氷河の爆弾は破砕の音を途切れさせることすら赦さず数十体近いゴーレムを圧砕してみせた。いや、どころか要塞の一角さえも地面の氷山ごと、根刮ぎ引っ繰り返して遙か氷河の果てまで流し尽くしていく。

 そう、これこそフォールの狙いであり要塞を崩す唯一の手段。この地形が生み出す氷結の奔流は如何に堅牢な要塞だろうと耐えられるものではなく、余りに無慈悲に、絶対氷結を叩き付けるのだ。 

 なおその大瀑布の真横で待機していた一行がその被害を受けないはずがなく。


「あだだだだだだだ!? メッチャ氷降ってくる!! メッチャ氷降ってくる!!」


「リゼラ様大丈夫ですか!? 早く覇龍剣の傘へ……、いや待ってください三人は無理です三人は!!」


「やろうブッ殺してやる!!」


「ぎゃあ、自分殺し!!」


「やめろよ自分同士の争いは醜いものだ! 妾が入る!!」


「解りました私が出ますから三人で仲良く入ってくださいお願いしますからぁ!!」


「ここまで氷水が来ないのだから我慢しろ。多少の残骸が降ってくるのは想定済みだ。……確かに少々、予想以上ではあるが。……む? 何か降ってきたな」


「ニャーッ! ……思わず叩き落としたけどリゼラ様の左下半身だったナ」


「はははは流石はフォール君だあはははははは馬ッ鹿じゃねのお前ェアアアアアアアアアア!! リゼラちゃん達が覇龍剣ごと氷塊に潰されたぁあああああああああああああああああ!!」


 魔王全滅である。


「……まぁ、何にせよこれで要塞の一部を破壊できた。どうやら海底まで脚を伸ばすことはできていなかったようだな。見ろ、要塞の一部ごとゴーレムと魔王どもが流氷と共に流されていく。無様だな」


「待って魔王はマズい魔王は! 回収-ーーっ!! ローちゃんアレ回収ぅうううーーーっ!!」


 轟々と流されゆく残骸の数々。魔王は流されどんぶらこ。

 しかし哀れな犠牲は兎も角として要塞の城壁が一部は破壊することができた。大瀑布という地形を利用した規格外の一撃は見事に彼等の活路を開いたーーー……、が。

 フォールの表情はどうにも晴れ晴れとしたものではない。どころかまるで失敗したと言わんばかりに、苦々しく歪んでいるおり、頬に滴る氷結の雫を払う指先も何処か苛つきを弾くかのように荒々しい。


「ど、どうしたんだ貴殿……。リゼラ様が心配なのか?」


「それだけはないが」


「言い切らなくても……」


「……いや、どうにも簡単にいきすぎたと思ってな。そのアゼスとやら、ルヴィリアに天才と言わせる程度には頭が回るのだろう? 地形を考慮すればこの可能性を見つけられなかったわけはないと思ってな。現に外殻の要塞は破壊できたがその中身、『氷河の城』は無事そのものだ」


 確かに彼の言う通り、あくまで先刻の一撃で破壊できたのは表面上の要塞だけ。流れたゴーレムも数十体という、敵の本拠地にしては余りに少ない(・・・)。端的に言って彼の予想以上に被害が少ないということだ。

 これでは相手に一撃を与えたというより、まるで様子見に誘い出されたかのようなーーー……。


「た……、確かにアゼスは四天王会議でも時々ドキリとする事を呟くような奴ではあったが……。杞憂ではないか? 事実、こうして城への突破口は開けたんだ。貴殿の企みは上手くいっているじゃないか」


「……だと、良いがな」


 崩壊し、氷結の煌めきを噴き上げる『氷河の城』。フォールの鋭い双眸は未だ聳え立つ堅牢の城を睨み付けていた。まるで彼の一撃を嗚呼笑うが如く煌めきを失わない白銀に輝く、その城を。

 まぁその城の前で四天王二名により四分割魔王が引き上げられており色々と台無しだったりするのだけれど些細な問題である。何か半分ぐらい冷凍出荷されているけどやっぱり些細な問題である。


「リゼラちゃんが息してないんですけどォ!!」 


「アゼスめ……、何者だ?」


「ねぇ聞いてぇ!?」


 なお鮮度は抜群な模様。



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