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年上ヒロイン・綾音登場(8)
「おーい雄慈、サンキューな、出してきてくれたのか?」
「あ、ああ」
「あら? あれってもしかして本村先輩? 何? お前たち知り合いだったのか?」
「いや、たまたま事故みたいなのに巻き込まれてな。それで、ついでで自己紹介した」
「やったじゃねえか。あの御方は男子の注目の的なんだぜ? あの小さな体と溢れる優しさにみんな虜らしいぞ」
「ふーん」
「確かその他情報としては、身長151cm、スリーサイズは82・52・81だっけな? それからえーっと」
「いやいやいやいや、そこまでわかりゃあもう十分だよ」
「そうか? まあとにかく、彼女は人気があんだよ。でも、ふんふん――お前ならいけるかもしれんな」
「何だよ?」
「いや、お前なら本村先輩に釣り合ってるなって思ってよ」
「と、突然何を言い出しやがる!?」
「だってお前、かなり美形だし、頭もいいだろう? それだったら、周囲の男共も認めてくれるって思ってな」
「また出まかせを……」
「そんなことねえよ、証拠見せてやろうか? 向こうを見てみろよ」