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そして練習へ……(3)
「台本には目を通してきた?」
「はい、一応全て」
「そっか、じゃあ、まず台本持ったままでいいから最初の所をやってみましょう」
「あっ、はい」
最初って言うと、レイエスとロップの会話だな。剣の稽古に励んでいる所に、ロップがやってきて、そこでしばらく話す場面。
「じゃあ二人とも、スタンばって」
「はい」
俺は壇上の真ん中へ立った。うっ、練習とは言っても、やはり緊張するな。はやく慣れるしかない。本番はここに何百人といるわけだし……。
「いくよー、ヨーイアクション」
「はっ、ふっ、ふん」
「はい、ストップストップ」
カットをかけられた。
「成松くん、もう少しお腹から声出してやってみて。そのほうが客の聞こえがよくなるから」
「は、はい、わかりました」
腹から、ね……。




