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細やかなプレゼント パートⅡ(5)
「ど、どうも」
「紹介するね。メガネをかけているのが里野美子ちゃんで、背が高いのが大城響ちゃん、そして成松くんがここに来て最初に声をかけた人が高宮早紀ちゃんだよ」
……みなさんなかなか個性派ぞろいのようで。覚えやすくてとてもいいんだが。
「何? 綾音の年下のボーイフレンド?」
「違うよ早紀ちゃん、ただの仲の良い後輩だって」
「そんなこと言っちゃってー、隠しても無駄よ~」
「嘘吐きは盗人の始まり……」
「ほ、本当だってば~~」
……仲が良さそうで何よりですね。若干先輩がかわいそうに見えるのは俺のせいではないよな?
「ね? そうだよね、成松くん」
「は、はい?」
「私たち、ただの仲の良い友達だよね?」
「え、ええ、そうですよ」
「何だー、つまらない」
「綾音にも春が来たと思ったのにー」
「変わりに寒波到来……」
心配しなくても先輩ならばすぐに彼氏なんて作れると思うんだが……。今はどうでもいいことか。




