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君が愛を語れ  作者: BAGO
235/247

混沌の中で見たもの(2)

ふむ、行けども行けども変わらない風景。それに、猫一匹発見することもできない。

「おーい、誰かいないのかー?」

俺は声を出して叫んだ。だが……返事はなし。それどころか自分の声すらも返ってこなかった。何だか何かに吸い込まれてるような、そんな感じだった。

俺は少し心細くなった。それに、ここから出たいという感情が表れ始めた。当たり前か、こんな人も風景も無いような場所に誰が居たいと思うかって話だ。何故だかここでも暮らしていけそうな感じはするが……だとしてもこんなところに長居したくはない。

「おーい、誰かー、いたら返事してくれー」

俺はもう一度叫んでみた。今度は目一杯。

……だが、やはり先ほどと結果は同じだった。

くそ、何だっていうんだよ……。

――その時だった。

「雄慈郎」

何処からか、俺の名前を呼ぶ声が聞こえてきた。ん? 誰だ? 誰かいるのか? そう思い、耳を澄ましてみる。

すると――、

「雄慈郎」

また同じような声が聞こえた。それに先程よりもはっきりとしたもの。

間違いない、誰かいる。そして、俺のことを呼んでいる。俺からも叫んでみた。

「誰かいるのかー、いたら返事してくれー」

その時だった――。

この空間には一切無かった光がバアっと表れ、同時に一人の男が姿を現したのだ。どっかで見たことあるような格好をしている。

とにかく、俺よりも年上そうなので俺は敬語を使って尋ねてみた。


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