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Let's action!(20)
「やりましたね綾音先輩、プロになれるかもしれませんよ」
「う、うん。何だか嘘みたいだよ」
「嘘じゃないですよ、正真正銘事実です」
「うん、みんなありがとう。何もかもみんなのおかげだよ」
「違いますよ、これは綾音先輩の実力に他ありません。俺たちは一緒に楽しく演劇をやらせてもらっただけですから」
俺がそう言うと、部員はこくこくとうなずいた。
「ありがとう、みんな」
綾音先輩は大人しめな仕草で喜びをかみしめていた。
それから俺たちは、近場の店で祝賀会を執り行った。今日の劇の成功と、綾音先輩のプロ入りなるかもしれないこと、その他色々な話をしてすごく盛り上がった。とても有意義な一日を送ったのだった。