Let's action!(10)
(ちくしょう、技が豊富すぎる、それに疲れの色が全くと言っていいほど見えない。何故だ? あれほど魔法を使用していると言うのに……、このままではまずい。何か方法は…)(レ、心の声)
「もっと我を楽しませてくれ。こんなものではない、本当の苦痛と言うものは全ての精気を奪い取り、絶望の淵へとお前らを誘う。さあ、もう一度かかってくるがよい。攻撃をせねば我を倒すことはできんぞ」(ゼ)
(考えろ、こいつにはパターンというものがない。全てが自分の思うがままに術を唱え、じりじりと相手を追い込む。そして強靭な耐久力、先の俺たちの攻撃などまるで効いてる様子など見せずに笑っていた。……まてよ、防御壁? もしかしたら)(レ、心の声)
「向かう気力もなくなったか? なら、こちらから行かせてもらおう」(ゼ)
「…………」(四人全員)
「散れ、ブラッドブラスト」(ゼ)
ゼルベクトは赤く染まった光の球を四人に向かって打ち放った。その時……。(ナ)
「ふ、せりゃあっ!」(レ)
レイエスは剣を横に構え、ゼルベクトに向かって打ち返した。しかし、ゼルベクトは何事もなかったようにミラーを出現させ、あっさり身を守る。(ナ)
「ほお、打ち返したか。魔法対策は王家に伝わる技だけではないということだな」(ゼ)
「ふっ……」(レ)
(見つけたぜ、無の中にある有を。俺の判断が正しければ……)(レ、心の声)
「だが、打ち返してるだけでは我は倒せんぞ。どうする?」(ゼ)
「く、一体どうすればいいの? 次から次へと違う技を」(ロ)
「何とかしてあいつの動きを読み取れれば」(ミ)
「みんな、ちょっと聞いてくれ」(レ)
レイエスは、自ら読み取ったゼルベクトの動きを三人に語った。(ナ)