160/247
ビラ配り奮闘記(14)
そんなことを考えながら綾音先輩の帰りを待っていたが……一向に帰ってこない。
ふむ、もう少し待ってみよう、混んでるのかもしれない。
……………………。
…………。
……。
遅い、いくらなんでも遅すぎる。まさか欲しい飲み物がなかったからって何キロも離れたところまで行くはずなんてないはず。となると、もしかして何かあったのか? そうだとすれば、こんなところにのうのうと座ってる場合ではない。先輩は確かあっちに行ったはず……。俺は先輩が入った方向に走った。