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早々の再会、妹登場!(5)
「あれ? 成松くん?」
「どうも」
「どうして、こんなところに?」
「あのね、わたしが苛められてたところを、お兄ちゃんが助けてくれたの」
「そうだったの? ありがとうございます成松くん、何てお詫びして良いのか」
「気にしないでください。妹さんに何もなくて何よりです」
「本当にありがとうござい――ありがとう」
前に俺が敬語を使わなくていいと言ったのを思い出したのか、本村先輩はそう言いなおした。
「成松くんは、これからどちらに?」
「ああ、もう行ってきました」
俺は左手に持っていた買い物袋を見せた。