表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君が愛を語れ  作者: BAGO
131/247

イノセント・スマイル(10)

中は何も見えないってわけではないが、かなり暗かった。当たり前か、暗くないお化け屋敷なんてお化け屋敷とは言えまい。もしも明るいお化け屋敷などあったら、それは文明開化並みのレボリューションとなるだろう。

こんなことを気にしている場合ではないな。本村先輩の心配をしなければ。俺はこういうことには比較的強いほうだから暗闇ぐらいは恐れるに足らないが、先輩はよっぽど怖いのか、俺の服の袖を思い切り引っ張ってあたりを見回している。加減としては、もはや引きちぎれてもおかしくないくらい強い。苦手だったんだな、先輩は。

「大丈夫ですか?」

「う、うん、ヘイヘイゼンキだよ」

ヘイヘイゼンキ? 全然平気じゃなくてですか? こりゃあ重傷だ。あまりの怖さに口すら回っていないようだ。まだ何にも登場してもいないんだが……。仕方ない。これ以上恐怖させないように早いとこ出口に向かおう。スタンプなんてどうでもいい。

そう思い、歩みを早めると、目の前に一つの部屋があった。あたりを見回しても、他には何もない。ここに入れってことか?

俺はゆっくりとドアを開けた。

ふむ、何かわあっと出てくると思ったんだが……。ただの何も変哲のない部屋だった。まあ、ある一つのことを除いて。そのある一つとは、この部屋の真ん中にある、明らかに座ってください的なイスがあったことである。きっとこりゃ座らないと先に進めない仕組みなんだろう。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ