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早々の再会、妹登場!(2)
「女の子一人を男二人で苛めるとは男として最低だな、いい加減離してやれ。やり足りねぇんなら、この俺が相手をしてやる」
そう言って指をボキボキと鳴らして見せた。
それがトドメとなったようで、
「ひー、ごめんなさーい」
「に、にげろ~~」
情けなさ100%の声を張り上げ、半泣きしながらいじめっ子二人は逃げていった。
俺はそっと女の子の手を取り、立ち上がらせた。
「大丈夫か?」
「うん、ありがとう、お兄ちゃん」
「いいんだよ、それより、君一人だけしかいないのか? 誰か身内の人は?」
「ん、もうちょっとしたら来ると思う」
「そうか」
ここはその身内の人が来てもらうまで俺も一緒に待っていたほうがいいかもしれない。
またさっきの悪ガキがきたら大変だし、それに、ここから家までは十分もかからないし、特にこれといった用事もない。