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イノセント・スマイル(5)
「はい、分かりました」
「ごめんね、恩にきるわ」
「いえ、別に構いません」
「じゃあ、行ってくるわねー」
四人はファイヤーマウンテンへと向かっていった。
さて、思いがけなく二人っきりになってしまったわけだが、とりあえず立ち話も難だ。ベンチにでも座ろうか。
「座りましょうか?」
「あ、うん」
俺たちはベンチに腰を下ろした。
「ごめんね、付き合わせちゃって」
「いえ、別に」
「えへへ、久しぶりだな。こうやってみんなで遊びに来るのって」
「え? 高宮先輩たちとは遊ばないんですか?」
「本当はそうしたいんだけど、三人の住まい、隣町だから」
「ああ……」
「だから、久しぶりなの。三人のテンションもすごく高いみたいだし」
「そう、ですね」
そんな話をしていると……。
突然俺の携帯が鳴り響いた。誰かと思えば亮太からだった。