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君が愛を語れ  作者: BAGO
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イノセント・スマイル(3)

「さて、ボチボチ私たちも行きましょう」

「どこに行くんすか?」

「最初はまず、ファイヤーマウンテンで決まりでしょう」

ファイヤーマウンテン、それはある者にはこの上ない快感とスリルを与え、ある者には死の体感とも言えるショッキングなスリルを与える。この遊園地の最大の目玉マシン。何故そのような両論が存在するのか。やはりそれは、コースターの下る箇所にも秘密がある。一つは、角度八十度の斜面を下る所である。もはや直角にも等しい斜面を、時速百五十キロで下った時、ある者には快楽、ある者には苦痛が体内を走り回るらしい。そしてもう一つ、それは車体が途中で裏返って走行することである。地面とぶつかるすれすれの所を先ほどと同じ、時速百五十キロで走ることで、ある者にはスリルな快感、ある者にはリアルな死の体感が襲い掛かる。と言うわけで、戻ってきた人の顔を拝見するだけで、どちらの意見かが分かるのだ。どちらにしても、感想はおもしろい、とのことなので、乗って損はないらしい。


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