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日曜日のコンフューズ(11)
――平静を維持しなければ。
「そんなはず、あるわけないだろ? ただの先輩と後輩だよ、気になってなんて……」
「うん、お前の反応で確定したな。お前は明らかに気になってるよ。気になってないって言う奴ほど気にしてるもんだ、違うか?」
「…………」
「無理して隠す必要なんてないじゃないか?」
……はあ、もう正直に言うしか俺には選択肢が残っていないようだ。
「気になってないって言ったら嘘になるけど、でも、自分でもよく分からないんだ、実際のところ。先輩にどう見て欲しいとか、どうしてほしいとか、何だか知らないけど心がモヤモヤしてるんだ。それに、時折心臓が大きく高鳴ることもある、理由もよくは分からない」
「ふんふん、なるほど」
探偵にでもなったかのように人差し指を顎に当てて、亮太は何かを考えている。
「要するに、意識してるってわけだな?」
「あ、ああ」
「そうか…………うん、分かった」
そう言うと、亮太は俺の肩をポンポンとたたいた。