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日曜日のコンフューズ(8)
「あれ? 雄慈か?」
聞き覚えのある声が聞こえた。振り返ると、そこには亮太がいた。
「あ、こんにちはっす、本村先輩」
「こ、こ、こ、こ、こんにちは」
やはり少し怖がっている。どうやら本当に苦手のようだ。
「友人の三山亮太です。悪い奴じゃないんで、安心して結構ですよ」
「う、うん」
「何だよお前、先輩とデートか?」
「いや、たまたま道であって、目的地も一緒だっただけだ」
「う、うん、私、会計済ませてくるね」
先輩はスプリンターが如く、レジへと一直線。
「相変わらずだな、先輩は」
「まあ、仕方ないだろ。今日だって事件があったし」
「え? 何かあったのか?」
「まあ、ちょっとな」
俺は亮太に軽くさっきの出来事を伝える。