日曜日のコンフューズ(6)
俺の心は黒の絵の具で真っ黒に塗りつぶされたように暗い気持ちになった。
一体何なんだよ、この気持ちは。
「……くん、成松くん」
「え、あ、はい?」
「大丈夫? ぼーっとしてるみたいだけど」
今考えるのはやめよう。
「はい、大丈夫です。それより、先輩のお目当ては何なんですか?」
「うん、今日は鳥の図鑑を買おうかなって思ってるの」
「図鑑? それなら学校にもあったはずじゃ」
「あることにはあるんだけど、学校のはちょっと古くて、確認されている鳥ものってないことが多いから、それに、自分の手元に置いておきたいからね」
本当に先輩は鳥が好きなんだな。俺がパソコンが好きなのと同じか。
「じゃあ、探しましょうか」
「あ、いいよ。成松くんは自分の読みたいものを」
「いや、特に欲しいものがあって来たわけじゃないんですよ。ただ家にいるのが退屈だっただけで……だから俺にも手伝わせてくれませんか?」
「……ごめんね、いつもいつも」
「いえ、そんなことは。じゃあ早速探しましょう」
「うん」
俺たちは探索作業を開始した。まあ、作業って言っても図鑑コーナーがこの店に設けてあるから、すぐに見つかると思うけど。
そんなこと言ってる間に――、