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所詮、他人事

颯太が、巻き込まれる数々を高見している訳ではない。


面倒なのだ。


晴は、心の中で、弁解した。


気まぐれな邪神。


晴の家、代々に引き継がれた蔵の中で、


行く場所もなく燻っていた。


取り憑いた高校教師の晴が、面白い人材を見つけてきた。


颯太だ。


ピンと来た。


人ではない。


本人は、気づいていないが、


血の臭いが、古くて嫌な記憶を呼び起こした。


大陸を混乱に陥れたあの女。


一度だけ、逢ったあの女の匂いがした。


「ほう・・・」


興味を持った。


あの女の痕跡を追いかける内に、嫌な事を知った。


絡み合う大陸とこの日本の忌まわしい歴史。


南の海に眠っていたいわくつきの塊が、


爆発しようとしていた。


邪神には、決めていた事がある。


それは、自分が、長く存在していく上では、守り続ければ


消えずに済む方法でも、あった。


「人の事には、関知しない」


関わらない。


神と呼ばれながらも、


人に手を貸すなんて、


事は、絶対にしない。


海に沈んでいた、


大戦の時の生物兵器が、


自然の脅威によって、


目覚めようとしていた。


始まりは、


日本だろう。


西日本から始まり、次第に、広がる。


人だけが、感染していく。


どこまで、広がるのか。


生き残るのは、誰なのか。


種の生き残りをかけて。


誰もが、


助けを求めるだろう。


だが。


決して、手を貸してはいけない。


あの女の子も、


ふるいに掛けられた。


あの女の血をひく子なら


生き残る事は、できるだろう。


何も、心配するな。


黙って見ていようではないか。


そう、


遠くから、じっと、結果だけを待っていた・・・。


はず。


なのに。


「あの女・・・」


死んだと聞いていた。


那須の岩に閉じ込められ、


その状態で、二つに割れて消えたと。


「待てよ・・・」


颯太が、風穴に迷い込んだ事といい、


自分の閉じこもっていた砂漠の世界が、崩れ去った事といい、


「死んではいないのか?」


あの女の高笑いが聞こえた気がした。


「颯太・・・女難の相が出ているな・・」


気の強い女に縁がある奴だ。


また、颯太は、人間の女に狙われていた。

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