第117回: 記憶の渦巻く海、ユイの決意
第118回: 記憶の渦巻く海、ユイの決意
ユイ(ゆい)は虚空の境界で剣を構え、九聖環の光を放った。昔の仲間レイの弓が闇を射抜き、サラの魔法が影を溶かし、トランの斧が獣を砕く中、正義の五人組の連携が加わり、無義天滅の残党の波が押し寄せる。
「みんな、耐えて!」ユイの声が響く。
バルザの影が巨大化し、黄金の瞳がユイを睨む。「均衡の崩壊……汝らの記憶、渦巻け。」
エリナの幻影が再び現れ、鎖を伸ばす。「ユイ……お前の過去、すべて飲み込むわ!」
ガルドが斧を振り上げ、アルテアの魔法が鎖を防ぐ。「耐えろ、ユイ!」
その瞬間、ユイの環が最大に輝き、光闇の力が九聖環として融合。「みんなの想いで……渦を正す! 九聖記憶融合斬!」
九色の渦が残党を飲み込み、魂玉を砕き、エリナの幻影を消す。バルザの影が後退。「ふむ……次で汝の記憶を奪う。」
ユイが息を整える。「みんな……ありがとう。この環で、記憶を繋ごう。」
スイミーがユイの肩でポケットを探る。「主殿、僕の雷で援護します! ……あ、待って、また間違えた! 昔、水のパスワード解読で生まれた時、ポケットに変な鍵が入っちゃって、いつも雷じゃなく鍵が出てくるクセがついたんですよ。」
ユイが笑う。「スイミー、ありがとう。それも君の魅力だよ。」
虚空の闇が深まる中、ユイの旅は続く。新たな領域へ、九聖環の力が加わり、均衡の崩壊が頂点に近づく。
つづく