第二十一幕 商店
千丸«»
百角[]
飼塚〔〕
『次どこ行くのー?』
《次は"飼塚商店"!》
「あー、あそこか」
「でもなんで?」
《あそこにさ、サモエドとチワワの人たちいるでしょ?千丸くんと百角くん!》
「いるね」
《あの子たちね、あの商店で働く前はひとり暮らしだったの》
《その時の話から何か見つかるかもなーって!》
「なるほど」
〈ちょっと何言ってるか分からない〉
『しょうてん…??』
「森から出てないのか??」
〈出てるわけ無いだろ…〉
町に出ることがない二人は商店を知らない。
〖ほら、ついたよ〗
『これがしょうてん?』
«いらっしゃいませ〜!!»
«って!天野さんと矢形さんだー!!こんにちは!»
《こんにちは〜!》
〖こんにちは〜〗
天野と矢形はよくこの商店に来るため、顔と名前を覚えられているらしい。
«百角ー!天野さんたち来たよ〜»
[ん、こんちは]
《こんにちは〜》
《突然だけど、今時間あるかな?》
«ご主人ですか?確認してきます!»
《あ、違くて》
《千丸くんと百角くんに用があって!》
«僕たちですか?»
[突然何を…]
〔あっ、天野さん!〕
《飼塚さん!》
〔いつもお世話になってます〜!〕
《いえいえ、こちらもいつもありがとうございます!》
《あの、千丸くんと百角くんって今お時間ありますか?》
〔時間ですか?〕
〔えー、今は…あ〜、すいません、そろそろお客さん増える時間帯ですね…〕
《あら、そうでしたか…》
《ではお時間あるとき伺いたいのでお電話してください!》
〔分かりました!〕
«あの、天野さん天野さん»
《んー?》
«そちらの方々は…»
《あ、紹介してなかったね!》
《この子がりなちゃん!いつも話してる子〜》
«あ!!貴方がりなさん!!»
〈お前ほんと誰にでも私のこと話すよな…〉
そう言われ天野はクスクスと笑う。
《で、こっちはカッピー!りなちゃんと一緒に住んでる子!》
《そして衣吹ちゃん!》
[…あ?アンタ、もしかして弓門探偵屋か?]
静かにしていた百角が口を開く。
「あ、はい、そうです…」
身長が高い百角に圧を感じながら受け答えする。
《あれ、知ってるの?》
[名刺落としてたんで届けたことがあるんです]
[天野さんと知り合いだったんですね]
「そういえばそんなことあった…」
〖とりあえず、お仕事あるだろうしここら辺で〗
《そうだね!》
«また来てくださーい!»
そう言って手を振る千丸と、その横で会釈をする百角、深くお辞儀をする飼塚。
《ダメだったね〜》
〖一旦病院に帰ろうか、色々整理したいこともあるでしょ?〗
〈そうだな〉
『えー!もう帰るの!?』
〈また来ればいいだろ〉
『えー…』
カッピーは病院につくまで不満そうな表情を浮かべていた。




