18/26
第十八幕 誘拐
{実は、カゲロウとは昔から面識があるんだ}
{ランドルフはカゲロウのお気に入りのオオカミだね}
「やっぱり?濁してたからそうかなとは思ってたけど」
{本当勘が鋭いねぇ、君は}
{さっきの弟の話と繋がってはくるんだけど、今弟がいないのは理由があって}
{昔…ボクたちが5歳のときだから、23年前ぐらいかな}
{ボクの弟が誘拐されちゃって}
『えっ』
〈え…〉
{そのボクの弟を誘拐した犯人が、カゲロウだった}
《そうだったんだ…》
〈その弟は無事なのか?〉
{無事だよ。一応ね}
{でも…}
しばらくの沈黙が流れる。
〖…ご協力、ありがとうございました〗
釣られて他も「ありがとうございました」、と言う。
{いえいえ〜、また来てね!}
話を終え、5人は街へと出た。