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転生(千里と桃香)-2

(はい。桃香です。千里さん、状況理解できてます?)

(できてないわよ。なんの説明もしてくれないし)

(えっと、私、一通り説明してもらったんで、後で私から説明しますね)

(なんで私にしてくれないの?)

(それは、千里さんが説明の前に騒ぎ出したからです……)

(むう)

(それに、一日一回はこの方々が会ってくださるそうで、その時に聞いていいって)

(わかったわ。じゃあ、後でお願いね、桃ちゃん)

(はい。わかりました)


「えっと、そろそろいいかな」

(いいわよ。というか、ごめんなさい。話を聞きます)

「聞いてくれてありがとう。さて、君の名前は?」

(佐藤千里)

「佐藤さんね。二人は、どんな職業についていたの?」

(私達は看護師です。仲間に誘われて看護学校に通いました)


 ……よーちゃんめ、絶対関係者じゃん。


「さっき、藤原さんに説明したんだけど、この世界は、前の君達の世界のように社会的に守ってもらえない。自分達の身は自分達で守るんだ。そうなれるように、君達が十二歳になるまでサポートしよう。希望すれば十五歳まで見る。その後は、自分達の力で生きてほしい」

(わかったわ、パパ)

「え?」

(育ててくれるんですよね?)

「そうだけど」

(じゃあ、パパで)

「はあ。好きに呼んでくれ」


 グレイスはため息をついて、


「コルベット」

「はい。メイメイとシャオリンをつけます」

「ありがとう。それと、フラン」

「え、私?」


 フランは突然呼ばれてきょろきょろする。フランには今日の夜に予定が入っている。グレイスと。よって、気もそぞろだった。


「マーレ先生とターレをつけてほしい」

「マーレ先生とターレ? グレイス様の直属部隊だし、構いません」

「フラン、ありがとう」

「まったー、フランちゃんったら、今夜のことを考えてぼーっとしちゃって」

「リリィさん!」


 フランが顔を赤くする。

 グレイスは無視をする。


「マツリ、ムーランドラ大陸の東の端に人の寄り付かなさそうな土地があったよね。そこに、同じように屋敷や畑をお願い」

「かしこまりました。一年後からの活用ということで」

「よろしくね」


「ソフィ、シャル、この子達お願い」

「「はい」」


 グレイスは、千里と桃香を二人に渡す。


「ねえソフィ、その子達、お願いできない?」

「どうして?」

「僕、その子ちょっと苦手だよ」

「あははは、グレイス君って、相変わらず押しの強い子に弱いよね」

「……そ、そういうわけじゃ」

「わかったよ。この子達は私が見るから。でも、出産までね」

「それでいいよ。お願い」

「りょーかい」


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