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第2章 第2話 初クエスト

223/02/05 14:50

フォレスティアタウン

裏山

アイカ視点


あれから2人を呼びに行き。

アミュレットデバイスを渡してクエストを受けた事を伝え。

3人でフォレスティアタウンの裏山に来ていた。

「ミナ姉ぇも、急にクエスト頼まなくてもいいのにね」

「本当ですよ。やっと戻って来れたのに」

2人が着いて早々に文句を言う。

「アミュレットデバイスのテストも兼ねてだからな。早い方が良いだろう」

俺が言うと。

「そうだけどさ……」

不服そうなレイナ。

それもそのはずだ。

俺とエリスが貰ったアミュレットデバイスは、一般向けの物と違い。

その人に合ったカスタムをしているらしい。

「どうしてあたしだけ普通のカスタムトリッキーなのさ」

「知りませんわよ。ミナさんに直接言えば良いじゃないですか」

「えー。ヤダよ。最近のミナ姉ぇどこに地雷があるか分からないから」

「最近って言ってもしばらく会ってないだろう」

「そうだけど。ほら、出発前にナミ姉ぇとケンカしてたじゃない」

その件は、誰がどう考えてもナミさんが悪い。

イタズラで普通、人の旦那にキスするかよ。

「あれからひと月経ってるけど。なんかね」

難しい顔をするレイナにエリスが。

「そうは言いますが。レイナさんのアミュレットデバイスも。普通のとは、違うと思いますよ」

「どうしてそう言えるのよ」

「色が違うじゃないですか」

最初に貰ったトリッカーはくすんだ銀色だったな。

「でも普通のカスタムトリッキーの色知らないからね」

俺が疑問を投げかけると。

「あら。トリッキーに限らず、アミュレットデバイスは、普通は銀色ですわよ」

初めて知った。

という顔を俺とレイナもする。

「そうだっけ?」

と聞き返すレイナに。

「そうですわよ。まさかレイナさん知らなかったのですか?」

「知らなかったよ。なによ、悪い?」

ちょっと怒ってるのか。

少しキツイ言い方をするレイナ。

「別に悪くないですが。知っておいたほうがよろしいですよ。色違いのデバイスを持ってる方は強い人が多いので」

「そうなんだ。俺も知らなかったよ」

「これくらいは常識ですわ」

と得意気に言うエリス。

「バカで悪かったわね」

「あら自覚があるのですか」

と喧嘩になりそうな雰囲気になったので。

「揉めないで。居心地が悪い」

俺が言うと

「ごめん」

「ごめんなさい」

2人が謝る。

なんでこうも2人は仲が悪いんだろうな。

「さてちゃちゃっとテストしてアミュレットデバイスの性能テストしますか」

俺達はようやく山を登りだした。


15分程山を登ったが。

魔物と遭遇しなかった。

「おかしいわね、魔物が居ないって」

不思議そうにするレイナ。

「そうですわね。前に私が来た時は、スライムとキラーバットが居たのですが」

続けてエリスが言う。

恐らく俺と最初に会った時の事だろうな。

勝手に城を出たから。人に見つからないように、森を通り、迷って裏山の方から来たって言っていたな。

「でも今は、居ないよな?」

「なんでだろうね」

「分かりませんわ」

「先に薬草採取でもする?」

「そうだね」

「そうしましょう」

その辺に生えている薬草を手分けして採取する。

それからまた山を登ったが。

結局魔物と遭遇しなかった。

「魔物が居ないー!」

山頂に付きレイナが叫ぶ。

「これは異変ですね」

顎に手を当てるエリス。

「どうする。もう引き返す?」

俺が聞くと。

2人は頷きそのまま引き返す事にした。

しばらくすると山の木々が揺れた。

「なんか来るわよ!」

レイナが剣を構える。

「魔物でしょうか?」

エリスも短剣を取り出す。

「しらないけど。準備はしたほうが良いわね」

「そうだな」

俺も武器を手に取り。

いつ敵が来ても良いようにする。

木がなぎ倒され。

俺達の倍くらいある体型の魔物が現れた。

「げぇ!キングオークじゃん」

レイナが言い。

「これは、強そうな魔物ですね」

エリスが一歩下がり。更に下がり俺の後に隠れる。

「お前も戦えよ」

「嫌ですわ。私は、サポーターですから」

旅の途中もそうだったな。

光の神殿で攻撃したっきり。それ以降は攻撃に参加せずにサポートに徹していた。

「じゃあサポートよろしく!」

俺は、左手でアミュレットデバイスを取り出し。

「アミュレットデバイス『ミプリヴトリッキー』起動!」

紫の鎧が展開され。

俺に纏わる。

「あたしも、アミュレットデバイス『カスタムトリッキー』起動!」

レイナに黄色の鎧が纏わり。

そのままキングオークへ攻撃する。

「エリスも起動させろよ」

俺もレイナに加勢しながら言うと。

「分かってますわよ!アミュレットデバイス『レッドサーチャー』起動!」

エリスには赤いローブが纏わった。

「うぉぉぉぉ!」

キングオークが、手にしていた棍棒のような物を天に突き上げて雄たけびを上げる。

すると先程まで居なかった魔物たちが集まって来た。

「スライムに、キラーバット。それにゴブリンまで」

「こいつら弱いんだろ?なら雑魚から片付ける」

1体ずつ斬っていく俺。

しかしキングオークが再び雄たけびを上げ。

魔物が増えていく。

「キリがないわね」

レイナも雑魚共を倒して行くが。

その数よりも増える数の方が多かった。

すると後方からエリスが。

「とうやら。ボスを倒さない限り、魔物が増え続けるみたいですね」

「なら先にキングオークを」

剣に魔力を込めながらスピードを上げていく。

「ナミ姉ぇ直伝。スピードスラッシュ!」

移動の勢いを乗せた剣撃を放つが。

バットが盾になり。

肝心なオークに届かなかった。

「おおおお!」

「ギャ」

カウンターを喰らうレイナ。

「大丈夫か!」

隙を見てレイナに群がる魔物達を倒しながら。

レイナに近づいていった。

「だ、大丈夫よ。それよりエリス!」

言われてエリスの方を見ると。

エリスは魔物に囲まれていた。

「はわわわ。私1人にしないで下さいよ」

今にも泣き出しそうなエリス。

「待ってろ!すぐに行く」

と言ったものの。

レイナもふらふらだ。

どっちも1人に出来ない。

「うぉおおおお!!」

「はっ!」

キングオークが俺に攻撃をして来た。

「ぐっ!」

なんとか受け止めたが。

力が強い。

「アイカ君。力を使いなさい!」

エリスが短剣で魔物とにらめっこしながら言う。

「分かったよ!はぁあああ!」

魔方陣を足元に展開させ。

「ミプリヴオーバー!」

力が湧いてきて。

オークの棍棒を振り飛ばす。

そしてそのまま。

「これでも喰らえぇ!」

魔力を武器に纏わせ。

ソードショックと違い。飛ばさずに纏わせたまま斬る!

所謂パワースラッシュってやつだ。

少し前にナミさんに教えて貰った。

近距離戦ならこれが一番強いと。

「ぐぉおおお!」

腹部を切り裂き。オークは後へ倒れる。

俺はその隙に。エリスの周りに居た魔物達に向かってソードショックを飛ばし。一斉に排除した。

「た、助かった」

安堵するエリス。

だがレイナが。

「なによあれ!」

視線の先のキングオークを見ると。

キングオークの身体からアミュレットデバイスのような物が手で来た。

というかアミュレットデバイスだった。

「なんで魔物が持ってるのよ!」

レイナが雑魚を倒しながら言う。

そしてそのままキングオークにアミュレットデバイスが纏わりついた。

再び立ち塞がるキングオーク。

「また倒してやるよ!喰らえぇ!」

再びソードショックを放つ俺。

しかし両方の腕を振り。その風圧で掻き消されてしまった。

「嘘だろ!」

そしてお返しと言わんばかりに、棍棒を拾い上げ。

ソードショックのような物を俺に放つ。

ほぼノーチャージなのに太い斬撃?のような物が飛んでくる。

俺も負けじとその斬撃?を斬ろうとしたが。

「うぁああ!」

斬れずにモロに攻撃を喰らってしまう。

「イタタタ」

「大丈夫ですかアイカ君」

治療をしようとするエリス。

「やめろ!」

俺はその手を払い。回復魔法を妨害する。

「ですが」

回復されたら折角湧いた力が無くなるからだ。

ダメージを受けたおかげで力が湧いてる。

「レイナを回復させろ、アイツは俺がやるから」

「ええ」

レイナの元にトタトタと行くエリス。

そのエリスを追い越してオークの元へと行く俺。

「お前は俺が止める!」

気迫充分だったが、相手の方が遥かに上だった。

斬りかかる俺に棍棒で応戦し、そのまま武器を吹き飛ばされてしまった。

「あっ!」

力が無くなるかと思ったが。

何故かまだ続いている。

「ヴォオオオ!」

棍棒を横手に構えて。回り出すオーク。

その攻撃をなんとかかわし。ミプリヴソードを拾う。

「たぁ!」

レイナが風の魔法を放つが。

回転するオークに掻き消された。

回転が止まり、まだ余裕そうなオークに。

「強すぎるよ!」

と狼狽えるレイナ。

「エリスを連れて逃げろ!」

このままじゃ全滅する。

2人だけでも逃さないと。

俺は居なくなっても問題ないな。

「それはヤダよ!」

「このままじゃ全滅するぞ」

「それなら勝つしかないわよ!」

簡単に言う。レイナのそういう所。

好きだな。

だが実際問題。勝つしかないと言われても。今の俺達の力じゃ勝てる訳が無く。

旅で倒して来た。クリスタルガーディアンなんかより遥かに強い。

そして再び攻撃しようとするオーク。

俺は武器を構え、様子をうかがっていると。

魔力で作られた矢が飛んできて。

「ぐぉおおお!」

オークの右手に突き刺さる。

負傷し、棍棒を投げ捨てるオーク。

「今のうちだ!」

謎の男の声が聞こえてきた。

声の主も気になるが。

そんな事はどうでも良い。

「喰らえぇ!」

溢れてきた魔力全てを武器に注ぎ。

斬るというよりか、壊すつもりでオークにぶちあてる。

身体が真っ二つに割れたオーク。

そしてそのまま消滅した。

「か、勝った」

力を使いすぎたのか。

そのまま俺は倒れ込んだ。

「アイカ君。今度こそ回復を」

エリスが回復魔法をかけてくれた。

そこに先程の声の主がやって来た。

「なんとかなったようだね」

茶髪で短い髪をしてる弓を使う男だった。

「ライズさんじゃないの!助かったわ!」

レイナが反応するから。恐らくまだ出会っていないギルドの方なのだろう。

「久しぶりだなレイナ……それとエリス王女も」

会釈をするエリス。

どうやらあまりエリスは知らない人みたいだな。

「でもどうしてここに来たのさ」

不思議そうに聞くレイナにライズさんは。

「街の見張り台で警備してたのさ。そしたら裏山の方から凄い音がしたからね。それで様子を観に来たって言う訳さ」

「そうだったの。助かったわ、ありがとうございます」

「おかげで助かりました。ありがとうございます」

俺もお礼を伝える。

「ああ。力になれたのなら幸いだよ。所で君は?」

「アイカって言います」

「ああ。君が噂の記憶喪失のミプリヴァリナーか。話はレイキから聞いてるよ。色々大変みたいだね」

「はい。まあ」

俺が言うと。ライズさんのアミュレットデバイスが光って音が鳴った。

「メロからだな」

通信を受けるラキさん。

若い女性の声がアミュレットデバイスから聞こえてきた。

「今レイキさん達に報告しました。これからそちらに向かうそうです」

「了解。あとこっちの魔物は無事に討伐したから大勢で来なくても大丈夫と伝えておくれ」

「分かりました」

そう言って通信を終える。

「さて、もうすぐレイキが来る。レイキが来たら何があったか話して貰うが。先に俺に聞かせてくれ。何があったんだ?」

俺が事情を伝える。

「魔物がアミュレットデバイスを……これか!」

ライズさんがオークが消滅した後に残った破片を拾い上げる。

「確かにアミュレットデバイスだな……でもどうして」

「あたし達に分かるわけないじゃんか」

レイナがムゥとした表情で言うと。

「確かにそうだな。にしてもこれは、大変な事になりそうだね」

頭をかくライズさん。

「分からない事だらけだな。……これは、ミナも呼ばないと行けないな」

それからライズさんはミナさんに連絡を取り。

3分程して。

ミナさんが翼を広げ飛んできた。

そしてその背中にレイキさんは乗っていた。

バランス感覚凄いなって俺が感心してると。

スタッと綺麗に着地をするふたり。

「おまたせしました」

「皆、無事か!」

着地後すぐに、俺達に駆け寄ったレイキさん。

「お兄ちゃん。死ぬかと思ったよ」

と抱き付くレイナ。

本当にお兄ちゃん子だな。

レイキさんは神妙な顔で俺に聞く。

「それで何があったんだい」

先程起きた出来事を俺が話す。

「そうか。……3人は先に戻って良いから。いや、また魔物が出たらマズイな。ライズ。悪いんだけど送ってやって来れ」

「分かったよ。なにか分かれば教えてくれ」

「了解。また後でな」

そうして俺達は先に山を降りた。

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