第1章 第17話 ギルド内対抗戦3
1戦目はレイキが勝利し。
これから2戦目が始まろうとしていた。
「それでは第2試合。女性チームリリア・カンパーネ。男性チームマーズ・アメジス。入場してください」
アナウンスが流れ。それぞれ入場する。
リリアも今日は、リボンの付いた黒い三角帽子をかぶり。いかにも魔導士らしい格好をしてる。
対するマーズは紫色ローブを身に纏い。
ポケットに手を突っ込んで歩いてきた。
魔女対黒魔道士とも言えるだろうか。
どんな魔法の撃ち合いになるのだろうと。
観客達は思っていた。
しかし試合が始まると。
お互いに能力をあげるサポート魔法を自身にうった。
マーズは防御力が上がる魔法。
リリアは素早さが上がる魔法。
2人共に武器は短剣で。
魔道士らしくない、ナイフの撃ち合いが始まる。
マーズが。
「魔法は使わないのか?」
それに対しリリアが。
「あなたこそ!」
両者が距離を取り、互いに右手を上げ。
魔方陣を展開する。
「ホーリーフレアー!」
リリアの最強技。
「デモニックブラスター!」
こちらはマーズの最強技。
お互いのオリジナル魔法が炸裂する。
互いに同じ威力なのだろうか。
魔法は互いに打ち消され、埃が舞う
2人の姿が観客にも再び見えた時。
無数の魔方陣が展開されていた。
激しい魔法の撃ち合いになった。
二人とも魔法の天才。
相手の魔法を有利な魔法で打ち消し攻撃をする。
更にその魔法を打ち消す。
全属性の魔法を使える2人ならではの試合になった。
「スゲェ!こんな撃ち合い見たことないぜ!」
「国の衛兵でもこんなの出来ないよな!」
会場はかなりの熱気を帯びて盛り上がっていた。
両者譲らない魔法の撃ち合い。
先に魔力が尽きた方の負けだ。
それでも手を抜けない。
ハイレベルの魔法は打ち消すためには、相性が良くてもほぼ同じレベルの魔法を打つしかない。
お互いの魔道士のプライドが手を抜く事を許さない。
しかし埒が明かない。
「ゼロタイム!」
「ゼロタイム!」
2人同時に叫ぶ。
ゼロタイムとは魔道士の究極奥義。
しばらくの間魔力が尽きなくなる。
ただ使用後は一切魔法が使えなくなるで。使い時を間違えたらいけない。
「サポート魔法アクセーラ!」
リリアが再びスピードを上げる魔法を自身に放つ。
マーズはその隙を逃さまいと。
低レベルの魔法を何度も何種類もリリアに放つ。
それを全て避け。時には数種類のマジックシールド(魔法で作った盾)で全てかわす。
徐々に距離を詰めていき。
「アミュレットデバイス『ファイター』起動!」
主に格闘戦が得意な人が使うアミュレットデバイス。
攻撃時のダメージが上がるが。
魔法の威力と耐性下がるので。魔道士はまず使わない。
「それは意外だな!」
と言いマーズもアミュレットデバイスを取り出す。
「アミュレットデバイス。フルサーチャー!」
こちらは魔道士が使うアミュレットデバイス。
動きが鈍くなるが。
魔法の威力と耐性があがる。
リリアは更に近付いていって。右手に炎を纏わせ。
「喰らえ!ブレイズパンチ!」
「アイスシールド!」
マーズは氷の盾でその場を切り抜けようとしたが。
後ろにも魔方陣が現れた。
「なにっ!」
「いっけぇ!!アルティマフレアー!」
禍々しい色の魔法がマーズを襲う。
リリアはもう片方の手で魔法を発動させていたのだ。
氷の盾を突き破ったリリアの拳もマーズを襲い。
マーズは、その場に倒れ込んだ。
「勝者リリア!」
先程よりも凄まじい歓声があがった。
これで1対1だ。
マーズの元へと寄るリリア。
見下すかのように。
「私を捨てた事。後悔した?」
吐き捨て離れようとした。
だがマーズが足を掴み。
コケそうになった。
「なにするのよ。話しなさい」
「君が好きだ。結婚してください」
倒れたまま言い。
それを聞いたリリアは、顔を赤くし。
そそくさと控室へと逃げ帰った。
223/01/11 10:00
ギルド フォレストセイバー
ギルド地下のバトル会場 控室
アイカ視点
リリアさん達の試合が終わった後。
レイキさんが。
「おいおい。マーズが負けるのは想定外だよ」
「うるせぇな。負けたもんは仕方がないだろうが」
悔しそうなマーズさん。
だが少し安心した表情をしてるのはなんでだろう。
「カカカ!俺様は勝つ。後はフロートとアイカの2人のうちのどっちかが勝ちゃいい。それだけだろ」
「でもなぁ。フロート負けそうなんだよな」
うーんと口を横にするレイキさんに。フロートさんが。
「待て待て。なんで俺が負けるんだよ。対戦相手がサミサじゃ無ければ勝てるさ」
そう言っていたが。
第3試合はサミサさんとの夫婦対決で。
割と速く負けてしまったフロートさん。
腕を組んで待っていたレイキさんが。
「だから言ったんだよ」
と冷たく言い。
シルヴァさんも笑いながら。
「カカカ。嫁には勝てないよな」
マーズさんもローブの中で笑いを堪えながら。
「俺は負けたから何も言えないがな」
クールそうなフロートさんだが。
恥ずかしかったんだろう。
「もう俺は帰る!」
と顔を真っ赤にして言い。控室から出ていった。
「拗ねちゃったよ。ホントにもう」
やれやれとレイキさんが手を広げ。
「こうなればアイカに勝ってもらうしかなくなったからな」
「いや無理ですよ!」
俺が即答すると。
レイキさんが。肩に手を置いて。
「大丈夫。負けたら命はないと思え」
耳元でとんでもない事を吹き込まれた。
「えぇ」
と俺が言う。
というかそうとしか言えない。
シルヴァさんがテキトーに。
「まっ頑張れー」
と言って見送られた。
「それでは第4試合。女性チームラミサ・アクエル。男性チームアイカ・フォーレス。入場してください」
めちゃくちゃ緊張する。
上を見上げたら。思いの外観客が入っていて。
正直吐き気がした。
「あなたが相手なのね?よろしくね♪」
サミサさんとアミサさんの妹って聞いてる。
けど2人と顔は似てるが雰囲気はあまり似ていない。
髪の色も2人と違う水色だし。
そもそも格好がリリアさんに似て魔道士っぽい服を着ていた。
「よ、よろしくお願いします」
最初の言葉が出なかった。
ヤバい。むちゃくちゃ緊張してる。
ふと手を見ると震えていた。
「あらら、緊張しなくていいわよ」
そう言って杖を俺に向け。
「直ぐに終わらせるからね」
俺的に怖い顔で言われたので怯んだ。
効果音が流れアナウンスが流れる。
「それでは行きますよー!試合開始!」
「アミュレットデバイス。『サーチャー』起動!」
「アミュレットデバイス『トリッカー』起動!」
2人同時にアミュレットデバイスを起動させ。
俺は剣をしっかり握り。
ラミサさんの下へ突っ込んでいく。
ラミサさんは青色の魔方陣を展開して。
「水の第5魔法『バブルスプラッシュ』」
水が間欠泉の様に勢いよく魔方陣から流れ出す。
「ソードショック!」
あらかじめ魔力を剣に溜めていて良かった。
水を打ち消し攻撃も出来るからだ。
「クッ!」
直撃したが。
威力が弱くなってるのだろう。
あまりダメージを与えられていない。
「イタタタ。やったわね」
余裕そうに微笑むラミサさん。
完全に舐められてるな。
「回復魔法『ヒールア』」
せっかく与えたのに回復されてしまう。
これどうやって勝つんですか?
「今度は当てるよ!」
青色の魔方陣が俺の周りに5つ展開される。
「水の第9魔法『マリンブロッサム』」
その全てから水が現れて俺を襲う。
「ギャア!!」
モロに受けてしまい。
その場に倒れ込む。
けどやられたわけじゃない。
力が溢れてくる。
これで一撃を決めれれば。
「ピンチになると強くなるんだよね」
ふふふと笑い。
「回復魔法ヒール」
俺に回復魔法をかけてくれた。
傷は少し癒えたが。溢れていた力が何処かに行ってしまった。
「どうして!」
「どうしてって。強くなられたら困るからよ」
また魔方陣を展開する。
今度は俺の足元にだ。
「水の第8魔法『ウォータースプラッシュ』」
俺は慌ててかわす。
先程まで俺がいた場所に水の柱が立っていた。
「アブねぇ!」
「あら避けたのね。つまらないわ」
つまらないって。
なんだよそれ。と思ったが言われても仕方がない。
実力差がありすぎる。
「アクアベール!」
ナミさんと同じ技を使われた。
あれ面倒だよな。
俺もレイキさんみたいに能力強化をやってみるか。
もしかしたら出来るかもしれない。
「はぁああああ!」
と声を出して気合を入れる。
「何のマネ?」
ばかにするように笑われたが気にしない。
魔方陣を足元に展開させ。
「ミプリヴオーバー!」
今適当につけた。
足元の魔方陣から光が溢れて来て。
ピンチじゃないのに力が湧いてきた。
「うまくいった!」
自分でやっておいて驚く俺。
「こんなの聞いてないわよ」
ラミサさんは、直ぐに俺の周りに魔方陣を展開し。
「水の第9魔法『マリンブロッサム』!」
直ぐに屈んでかわす。
反射神経もいつもよりも良い。
動きが止まって見えるって言っても過言ではない。
そしてそのまま勢い良く前へと飛び出し。
剣に魔力を溜める。
「ミプリヴショック!」
どれだけの物があるか知らないが。
俺のミプリヴァリナーの力をイメージし。
それを剣に乗せ打ち出す。
それを見たラミサさんは、今度は自身の目の前に魔方陣を5つ展開する。
「水の第9魔法『マリンブロッサム』」
俺の放った斬撃波を襲うが。
「えっ!」
全て薙ぎ払い。
なおも同威力のままラミサさんに向かい。
直撃した。
勢いが凄まじく。そのまま吹き飛ばされ、壁に身体をぶつけ。ラミサさんは、床に倒れた。
「勝者アイカ・フォーレス」
歓声は直ぐには沸かなかったが。
少し魔を置いて大歓声が起きた。
「やった。勝った!やっ……」
喜んでいたらフラフラして。倒れ込んだ。
そこから覚えていない。




