NC-20 ~防衛戦の果て~
『よっしゃぁ!世界を救ってみせるぜぇ!~ゲーマー4人の日常動画~』に出てくる、「NC-20 ~防衛戦の果て~」というゲームのプロローグ部分です。
↓出てくる小説はこちら
(https://ncode.syosetu.com/n6106hi/)
それでは、どうぞ。
近未来のセカイ。
人に最も近い知能を持つとされる『NC-20』は、身の回りの生活補助を補うために造られたロボットである。
ニア西暦205年5月1日。
1つの『NC-20』の暴走から始まり、それが他の『NC-20』にも影響を及ぼし巨大化。徐々に世界を浸蝕していく。
世界は混乱と混濁の時期を迎える事となる。
▪▪▪
僕の名前は荒川シズク。
『NC-20』の開発チームの一員だ。
この日の天気は雨。
……憂鬱な朝である。
『ここで、速報をお送りします。』
見ていた朝のニュースのアナウンサーが、そう伝える。
『北アメリカ圏の軍用基地にある、NC-20が暴走を始めたと、当放送機関のNNSが報道しました。どうやら、ヒト型から巨大化。人々を襲っている、とのこと。』
「何だって……?」
朝ごはんを食べている余裕はない。
急いで着替え、荷物を持って家を出た。
▪▪▪
『NC-20』開発元、ヴェルネーゼ日本。
僕が着いた頃には、会社の人間が慌ただしく動いていた。
「あ、シズク君。お疲れ様。」
1つ上の深月先輩が話しかけた。
「お疲れ様です、先輩。ニュース見ました。」
そう言うと、深月先輩は頷いた。
「全世界から報告の旨があってさ。……見ての通り、朝から大忙し。」
「開発チームの皆!これから対策本部を設ける。首相と防衛省のトップも来ると聞いている。急いで準備しろ!他の部署は、引き続き情報の整理を!」
開発部長の瀬戸澤部長の声が聞こえた。
僕と深月先輩は、準備を終わらせると会議室へ向かった。
▪▪▪
会議室には、首相の天谷信蔵氏、防衛省のトップの弐部田氏、瀬戸澤部長を含め開発チーム数人が集まった。
「……これより、暴走化したNC-20についての対策案を出していく。」
首相の天谷氏がそう言った。
「まず、NC-20の暴走についてですが……プログラムに一部欠陥がある事が判明しました。普段持つことのない『自我』が働いた事により、暴走化となったと報告を貰っています。」
瀬戸澤部長が言う。
「……で、我々は一体どうしろと。」
弐部田氏が、そう聞く。
「万が一、暴走化があった場合を考えてあります。それが、これです。」
深月先輩が、『対NC-20戦専用機 マーヴェイトの基礎資料』と書かれた紙束を配る。
「マーヴェイトは、NC-20の機能を停止する為に開発された対策ロボットとなります。……試作機はすでに50体程、全世界の支社に配布済みです。」
「成る程。そこまで計画は見通している、と。」
天谷氏が言う。
「天谷首相、これは全世界に『対策防衛軍』を作るよう……全世界に働きかけをした方がよろしいのでは?それと、この基礎資料を配り、至急に増産させないと。」
弐部田氏が、そう助言する。
「分かった。外務省と連携して諸外国に連絡する。増産には、ヴェルネーゼ主宰で行うように。」
ここから、『NC-20』との戦いが始まる。
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画面の向こうに居るキミは、対策防衛軍の一員だ。
世界に脅威をもたらしている、『NC-20』の暴走を食い止めろ。
ゴー!マーヴェイト!
読んで頂き、ありがとうございました。