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第8話 決勝戦


 準決勝を終えて俺たちは会場を出た。

 そこに勇者アレス達とシルヴィア達がいた。

 シルヴィアとシーラはティカに駆け寄り祝福した。

 アレスは俺に向かい話した。

「次は俺達とだ、今日は十分休んで万全の構えで挑んできてくれ」

「いや、ここまでで限界だよ、次はさすがに無理だから負けを認めるさ」

「それだけはやめてくれ!!」

 アレスが怒り出した。

「俺はお前たちと戦いたい、戦わずに負けを認めるなんて俺は認めない!」

「そうは言ってもなぁ」

「なら、もしきちんと戦ってくれたら、あなたを貴族になれるよう計らうよ」

「貴族は興味ないんだ、すまない」

 そこへミネルヴァ先生が来て、俺を呼び出した。

「マックス君、決勝戦も頑張ってね。手は抜かないように

 もし手を抜いて負けるような事があったら、あなたの正体をバラして、皆に称えさせるわよ」

「は!? それだけはやめてくれ」

「そもそもアルテミスの弓持っている時点で、あなた勇者でしょ?なぜ名乗らないの?

 そしたらクラスもロイヤルだったのに」

「これは、か、借り物さ、いずれしかるべき人に渡す」

「使える時点で勇者なのよ。おそらくアレスの聖剣なども使えるでしょ?」

「わかりました、きちんと戦いますよ」

「楽しみにしてるわ」

 俺はティカ達のところに戻って言った。

「明日もがんばって優勝目指そうな・・・」

「う、うんどうしたのさ?」

「なんとなく頑張る気になった」

シーラが寄ってきてささやいた

「今度の試合、もし私たちが勝てば私たちのパーティーに入ってください

 そのかわり、負ければ私を好きにしていいわ」

「おいおい! 何を言い出すんだよ。好きにしていいって

 お姫様がそんな事言っていいのか?

 妹のシルヴィアだって黙っていないだろ?」

「私達勇者がいる6人パーティーに、3人のパーティーで勝てると思っているのですね」

「いや、それはやってみないとわからないでしょ。それに、万が一という事もあるし」

そこにシルヴィアもわって入ってきた。

「話聞かせてもらったわ、面白いわね。

 もし私達に勝てたら、シーラだけでなく私もあなたのものになってもいいわよ」

「いや、そういうのいらないから」

「なんですって! 美女2人も入るのよ。それをいらないって!

 まさか、あなた女に興味がない人なの!?」

「そこまでじゃないけどさ」

「よし、なら決まりね!

 さ、シーラいくわよ。この男の気が変わらないうちにずらかるわよ」

 そう言って走っていった。

「あ、約束した事にされてしまった・・・

 なんという強引さだ!」

 そこにティカが嬉しそうに言ってきた

「勝っても負けても、またみんなと一緒だぁ!」

 たしかにティカはそうだろうよ・・・


 決勝戦当日、俺はまたもや自分達が勝つ方に賭けた。

 これまで倍率が高かった分、かなり儲けたが最後にさらに大儲けしようと思った。

 今回、勝ちに行くのはミネルヴァ先生を黙らせるのと、シーラ達に強引にパーティーに入れられないためだ。

 しかし、勇者アレス、勇者シルヴィア、騎士アベル、僧侶ジャンヌ、僧侶シーラ、魔道士バーバラ

 これ、魔王でも倒せる勢いのパーティーじゃないのか!?

 試合が始まると同時に俺は矢を2本今までの5倍の速度で放った。

 つまりマッハ5、これは戦車の砲弾の速度と同等だ。

 二本はそれぞれ、アレスとアベルを貫き、その後ろに隠れていたバーバラとジャンヌも貫いて、壁に大きな衝撃音と共にぶち当たり壁をも壊した。

 アレス達は信じられないというような顔をして倒れた。

「アレスのチーム撃破。残りはシルヴィアとシーラだけだから2人でがんばってくれ

俺はもう矢がないからな」

「「わかった」」

といっても実質戦えるのはシルヴィア一人なのと、シルヴィア自身いきなりパーティーの4人が瞬殺されたので動揺していたこともあり、あっという間に二人の獣人に取り押さえられ負けを認めた。

 元々幼い頃より俺と一緒に武術をやっていたティカは、獣人特有の身体能力の高さも相まって単純な戦闘能力では、シルヴィアを上回っているので、ティカとミーアふたりがかりでは、さすがのシルヴィアも分が悪すぎた。


 一瞬、観客達は何が起きたのかわからない様子だったが、俺達が勝った事に気づき、どよめきだした。



キャラクター紹介


主人公 マックス・ルーメン

転生前に日本人だった事もあり、転生先も東洋系に生まれる相手を選んだため、転生後も日本人風。

実は天使ケレリタスの転生体でもあって名前の由来は「スピード」(ラテン語) 愛称はケレリー。

天界随一のスピードと俊敏性を誇り、加速すると周囲の時間が止まったようになる。

滅びの天使ともいわれ、遥か昔堕落した町を一瞬で滅ぼした事や、ノアの民を守るため、敵の軍勢を瞬殺した事からそう呼ばれるようになった。

現在天使の力は限定的に発揮されるようになっている。

ルーメンはラテン語で昼光の意味で光速の単位の「lm」の元になっている。


マックスの義理の妹 ティカ

茶髪猫耳の少女でレンジャー(盗賊スキルみたいなもの)

マックスの母の友人であるナオさんの娘。獣人とのハーフで酷い皮膚病にもかかっている。


天使ラグエル

天使ケレリタスの友人で彼を異世界に送った天使。天使を監視する役目をになっている。


ハイランド国

ディエネ女王 昔は冒険者として名をはせていたらしい

第1王女シーラ 金髪ロンゲで温和な性格。職業はプリースト

第2王女シルヴィア 赤髪ロンゲで活発な性格。職業は騎士。剣姫と呼ばれる程剣の腕は立つ。


学園で会った勇者パーティー

アレス 騎士

アベル 騎士。実力はアレスには劣るが一般よりは上

バーバラ 魔道士

ジャンヌ 僧侶


精霊の森の旧魔王城関係

エルフの里のエルフの女王エルフィーナ

ダークエルフの女王エスメラルダ 

リリス サキュバス

リリム リリスの娘

元オークキング(現オークジェネラル) フェルス

ミノタウロスナイト ボース


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