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第3話 ブリタニア王国へ

いよいよ学園編です


 

 俺達がいる国は、ディエネ女王が治めるハイランド国だ。

その比較的近くに魔王城の一つがある。

 そこの主は大魔王マモンという貪欲な魔王であり、配下に魔王クラスの力を持つ配下

もいる程だ。15年前までは積極的にハイランド国に魔物をしかけては、食物から金銭

宝物、女子供にいたるまで略奪していた。

 ハイランド国も黙ってはおらず、ある時王自ら出陣し魔王軍に決戦を挑んだ。

 女王も参戦する予定だったが、妊娠していたため出陣は見送られたが、それが後に後

悔の元となってしまった。

 

戦いは激しく、魔王軍の幹部も何名か倒したが、王を始め名だたる騎士も死んでしま

ったため双方痛み分けに終わった感じだったが、大魔王マモンは健在だったため、いつ

再侵攻がはじまってもおかしくない状況だった。

 

その魔王城で大魔王マモンと配下の魔王アンドラスが話していた。

「大魔王様、ハイランド国で勇者とおぼしき者への襲撃は失敗したようです」

「所詮、人間に任せたのが間違いなのだ。

 我らの仕業とバレてないだろうな?」

「それは大丈夫、女目当てに襲った暴漢という事になっているし、例の貴族に働きかけ人殺しとして追わせている」

「しかし、本当にそいつなのか?

 15年前一筋の強き光があの国に降り立った

 それから魔物が近づきにくくなったのだが、それはディエネ女王が生んだ子のせい

かと思ったが?」

「たしかにあの娘も力を持っておるが、他の勇者たちと対して変わらない人間でしかなかった」

「そうだな、あの子とその男には今後も注意しておけ、できればあの娘は妾に欲しいものだな。グフグフッ」

「お主も好きだな。今までも何人もの女と遊んでは、すぐ食べてしまっただろ」

「遊びながら食べるのが一番いいんだよ。ヘヘッ」

「おい、ヨダレがでてるぞ。汚ねぇなぁ」


 町を出た時、俺は自分の力について思い馳せていた。

 普段の戦闘ではそうでもないが、強敵やピンチの時に体が軽く勝手に動くような感じで敵を圧倒してしまっている。それに、さっきの剣を手に入れるために念じただけで剣を引き寄せる事ができた。

 俺は、試しにその辺の物を手をかざして、あの剣の時のように引き寄せてみた。

 すると目標の物が手の中に飛び込んできた。

「これは、便利だ。しかし、魔法とは違うこの力は・・・

 サイコキネシス、つまりPKの他にも千里眼やテレポート等色々な超能力が使えるようだ。まぁ、普段は使わないようにするか」

 さて、どうするか?この国にはいられないから、ブリタニア王国へでもいくか?あそこには大きな図書館があるらしいしな。

 それにハイランド国よりかなり大きな国で優秀な戦士を養成する学校もある。

 そこを優秀な成績で卒業したものは貴族にもなれるので、毎年入学希望者があとをたたないそうだから入学してみるのもいいかな。

 

 そんな国を俺は目指して旅する事にした。

 道中危険なので俺は、魔王城に忍び込んで武器や宝を頂戴する事にした。

千里眼で調べ、テレポートで宝物室に行けば簡単に失敬できた。

強力な魔法の弓(矢が自動生成される)を手にし、ティカにはフライングダガーを2本とショートソードを渡した。

 あとは金貨と宝石を失敬し出るだけだ。

「お兄ちゃん、泥棒していいの?

 ここお城でしょ?王様の盗るとまずいんじゃないの?」

「ここは魔王の城だからいいのさ」

「え!? こ、怖いよ・・・」

「大丈夫だって、テレポートで逃げれば済むし」

「うん、わかった」

 こうして武器や金銭を手にいれ、俺はブリタニア王国に旅立った。

 道中ある程度歩く事にしたのは、手に入れた武器を使って慣れさせるためでもあった。

 やがて、ブリタニア王国の王都についた俺達は、その広さと市場の大きさに目を見張った。

 そして人の多さもハイランド国とは比較にならなかった。

 俺は、ここで歴史を始めあらゆる情報を学ぶために図書館のある学園に入る事にした。

 入学審査は来月の入学式まで随時受け付けているのでさっそく受付をした。

 もし合格できれば仮とはいえ宿舎に入れるからだ。

 受付は混んでいて貴族やら冒険者っぽいのやら色々いる。

 だいたい俺達と同じ成人した15歳の子が多いようだ。

 今年はなんでも王族とか勇者とかも入るらしい。

 勇者って一体何人いるのだろうか・・・


 試験は魔力検査、そしてダンジョンでの戦闘審査がある。

 冒険者はランクC以上なら戦闘審査は免除される。

 魔力検査は玉に手を置いて、その玉の光り具合で調べられる。

 暗かったら低く、明るかったら高いという事らしい。

 まったく光らなかったら魔法適性無しという事になる。


 とりあえず俺達は受付で、身分証替わりの冒険者証を取り出し提示した。

 受付のお姉さんはそれを受け取り、名前を確認してランクを確認した。

「マックスさんで、ランクはEね。

 戦闘スタイルは?」

「基本は弓で戦います」

「これまた珍しいですね。アーチャーですか。普通は剣や魔法ですよ」

「人と違うのがしたくてね」

「わかりました。がんばってくださいね。期待していますよ

 あとこの玉に手を置いてください」

俺は言われたとおり手を置いた。もちろん力を抑えてだけど

「普通ですね。それではこれで終わりです」

「ちょっと待ちなさい」

 受付嬢の後ろから女教師みたいなのが出てきた。

「これは、ミネルヴァ先生!

 どうされました?」

「ちょっと、そこの入学希望者

 名前はなんと言う?」

「マックスですがなにか?」

 俺なんかしたか?

 こっちをジロジロ見ているが、たしかミネルヴァ先生って言っていたな

 ん、まてよ?

 ミネルヴァ?

 千の仕事の女神か!?

「おや?あんた今私を見て驚いたね?

 私の事知っているのかしら?」

「い、いえ、知らないです」

「へぇ、そうかい。

 まぁ、がんばりなよ」

そう言って奥に引っ込んでいった。


奥の部屋ではミネルヴァと男が一人いた。

「ミネルヴァどうしたんだ急に?」

「ちょっと気になるやつがいてね。私の魔力判定球に細工したやつがいたのさ」

「ミネルヴァの魔力判定球に細工できるやつなんているのか?」

「いや、冒険者ランクはEだった。だがアルテミスの弓を持っていたよ」

「ほう? 今までただの飾りでしかなかったあの弓を使える奴がとうとう現れたのか

 しかし、ランクEとはおかしなものだ」

「マルスよ、ダンジョンでの試験で直接様子を見てくれ

 特待生として受け入れる予定だ」

「そこまでのやつか?」

「ああ、なんといっても私の鑑定眼でも実力が判定できなかったやつだからね。

 それだけでも十分さ」

「そいつは・・・興味あるな」

「だろ?」



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