第八十二話 鍛治作業的なお話
遅れてすみません。
アリシアさんのスパルタ鍛治特訓を開始して三時間。
漸く合格を貰う。
といっても、歪み直しとか簡単な調整とかだけなんだけどね。
流石に三時間で鉄のナイフが打てるようになりました…なんて事にはならない。
とはいえ、基礎の部分とかはスキル補正なんかのお陰もあるがある程度出来る…と思う。
これならばあれも作れるかも。
本音を言えばアリシアさんに教わりたいんだけどね。
「レント、お弁当作って来たよ〜。」
「ありがとう、セフィア、リリン、ルリエちゃん。そういえば朝も食べてなかったな。」
「お兄さん。お願いがあります。」
「え、何かな?」
「私の事はセフィアさん達みたいに呼び捨てで呼んでください。確かに私はお兄さんやセフィアさん達より年下かもしれませんが、セフィアさん達と同じ恋人です。それに、既にアリシア様から加護とお呪いを頂き、生涯の伴侶としてお兄さんを選んだんです。なので…」
「分かったよ。これでいいかな?ルリエ。」
「はい。これからも幾久しく、よろしくお願いしますね。お兄さん。」
「うん。でも、俺の呼び方は変わらないのな。」
「えっと、慣れちゃって、もう暫く呼んでてもいいですか?」
「もちろん。」
◇
セフィア、リリン、ルリエの三人が作ったというお弁当を皆で食べる。
食べるのだが、この状況は一体?
「ぷっ!」
「クスクス。」
「ふふっ!」
なんか、笑われてるんだけど。
何故だ。ステーキサンドを普通に食ってるだけなんだが。
「えっと、何?」
「いや、レントが気絶から起きた時に…ねぇ。」
「ステーキ食べたいって言いながら起きた。」
「その事を思い出しちゃって…。」
そんな事言われても、どうしようも無いんだが。
そんなこんながあったけど、それ以外は楽しくご飯を食べれた。
そして、セフィア達は鍛治場から去っていった。
個人的に教えて欲しい事があったし、丁度良かったかな。
「アリシアさん。指輪の作り方を教えて下さい。」
「いいですよ。セフィアさん達への結婚指輪ですよね。」
「えっと、その通り…です。それで、この鉱石って使えますか?ダンジョンで手に入ったのですけど。」
そう言って謎鉱石達をストレージから出していく。
そしてそれをアリシアさんは一つ一つ見ていく。
「これは、全部ルビーの原石ですね。」
ーズルッ!
「ぜ、全部ですか?」
「はい。全部です。」
宝石の原石なら価値はあるとは思うけど、これで武器とか、アクセサリーとか、結婚指輪を作ろうかとか思ってたのに…。
「えーっと、これで…お揃いのアクセサリーでも作ります。それはそれとして、結婚指輪の作り方教えて下さい。」
「はい。それじゃ、先ずはこのオリハルコンを…」
「却下です。なんですか!いきなりオリハルコンって!普通でいいですから!普通にシルバーとかプラチナとか。」
「え、じゃあ、こちらのアダマンタイトとか、ヒヒイロカネとか、ダマスカスとかは?」
「全部却下です!」
「分かりました。それでは普通に金とプラチナ合金を使いましょう。」
う〜ん。これは普通…か?
でも、これは、う〜ん。
◇
素材で一騒動あったけどそれ以降は真面目に教えてくれて、なんとか四つの結婚指輪を作る事が出来た。
後は、Dランクになって一人前の冒険者だと胸を張れるようになったら…ちゃんとプロポーズしよう。




