第六十二話 トラップが増えた。的なお話
「そろそろ次のか「ぐぅ〜。」…。」
「お腹空いた。」
「そういえばもうお昼過ぎてたね。」
初めてのダンジョンアタックで時間の事を忘れてた。
リリンのお腹の主張とセフィアの言葉を聞いた俺は取り敢えずストレージから調理器具と食材を取り出す。
「魔物が階層を越えてくる事は無いって言ってたし、ここでお昼にしようか。丁度広い空間だしここなら煙で窒息することも無いと思うし。作ってる間俺は通路の方を警戒しとくから。」
「うん、分かった。」
「ん。」
薪が無くて困るかと思ったけど、まさかここで松明用の木の枝が役に立つなんて。
何事も準備が大事なんだな。
今度から薪もストレージに仕舞っとこう。
◇
お昼を食べて食休みをした後、探索を再開する。
階段をおり、四階層に降りたって直ぐに落ちた。
「うわっ!」
落とし穴に。
幸い落とし穴の中は水だけのようで深さもそんなにはなかった。
せいぜい、芸人が落ちる奴くらいだ。
このくらいなら普通に登れる。
「大丈夫?レント。どこも怪我してない?」
「多少水に濡れたくらいだし、大丈夫だよ。」
「唯の水で良かった。」
「? どういうことだ?」
「下が毒沼や毒虫がいるみたいな致死性のトラップだったら、死んでた。」
「言われてみれば確かに…。やべぇ、今更ながら怖くなってきた。」
「でも、丁度良かったね。ここなら死ぬことは無いし、罠を見分ける訓練が出来るんだから。」
「セフィアの言う通りだな。リィナさんが合宿から戻ってくるまでの残り十日間で出来るだけ罠を見分けれるようになろう。」
「ん。」
「そうだね!」
◇
決意を新たにダンジョンを進んでいく。
今のところ罠らしい罠は見当たらないが油断は出来ない。と考えた所でお客さんだ。
なんか羽の端が燃えているコウモリだ。
見た感じEかDだが、燃えているという事は火属性だろう。
ならば水魔法を使うリリンのいる俺達の敵ではない。
というわけでリリンに倒して貰おうと思ったが、意外とすばしっこくウォーターボールがなかなか当たらない。
火魔法で牽制をと思ってファイヤーボールを撃つと正面にわざわざ来てファイヤーボールを食ってしまい、燃えている所が大きくなった。
魔法を食ったのは驚いたが、わざわざ正面に来るなら話は簡単だ。
ファイヤーボールの直ぐ後に水魔法を撃ち込めばいいんだから。
多少火が強くなっても直ぐに倒せば問題ない。
そして見事撃ち落とした所をセフィアがとどめを刺す。
ドロップアイテムは無かった。
でも、一匹だけに三人がかりというのはちょっとあれかな。
帰ったら魔法の精度を上げないとな。俺も、リリン達も。
魔法の訓練ならLVは上がらないし。
探索を再開して魔物を倒したり、イタズラのような罠に引っかかりまくった。
吸盤の付いた矢が飛んできたり、突然モグラのような人形が足下から出て来たり。
そんなこんなで苦労しながらなんとか五階層への階段のある広間へとたどり着いた。
今日の目標は五階層だ。
取り敢えず六階層への階段がある広間まで行ってから帰ろう。




