第五十四話 稽古は続く。的なお話
朝目覚めてふと思い出す。
そういえば隣はリィナさんの部屋だ…と。
どうしよう。
勢いでやっちゃったけど、またなんか言われるかも。
部屋の場所変えてもらおうかな。
そんなことを考えつつお腹が空いたのでセフィア達と一緒に食堂に向かう。
食堂で朝食を食べているとリィナさんが暗い顔をしてやって来た。
そして同じテーブルにつく。
リリンとは師弟関係で俺とセフィアも教わってるということで宿が一緒だと判明してからはいつも同じテーブルで食べている。
同じ釜の飯を食うというやつか。
それはそれとして暗い顔の理由を聞こうとした時、丁度通りかかったルリエちゃんにリィナさんが話しかけた。
「すまないが、部屋を変えさせてくれないか?」
「えっと、構いませんけど、理由を聞いてもいいですか?」
「いやな、隣の情事の声を聞いていると、虚しくなってくるのだよ。(それにリリン達を羨ましく思ってしまって…それで…その……ごにょごにょ…)」
「なるほど、お気持ちはよーく、分かりました。」
何故かルリエちゃんは一瞬俺を見ると「それでは準備があるので私はこれで。」と言って戻っていった。
とはいえ俺も部屋の位置について話さないと、と思っていたので丁度良かった。
◇
朝食を終えた俺達とリィナさんはギルドに向かう。
そして今日も稽古をする。
その為にこれまで各自でやっていた訓練の内容を伝える。
素振りでぶっ倒れた話をしたら大笑いされた。
全部聞いたあと、こんなことを言った。
「ああ、そうだ。この前のは最初ということもあり、軽めにやったからな。今日からは本格的にやるからな。」
なんか凄く恐ろしいことを言っている。
◇
訓練所に着いた俺達は前と同じように先ずはフル装備でのランニングをする。
但し今日からは一時間だ。
ランニングを終えたあとは基礎トレをする。
100mダッシュ 30セット
腕立て×50 5セット
腹筋×30 10セット
スクワット×50 5セット
昼食を挟んだ後遠距離用の訓練所に行き魔法の訓練をする。
MPが尽きるまで初歩の攻撃魔法を使う。
初歩の攻撃魔法の威力や精度を高める。
MPが尽きると近距離用の訓練所に行き模擬戦をする。
前回と同じようにセフィアとリリン、俺とリィナさんで組む。
それを暫くしたら一対一でリィナさんとやり、俺達三人は仲良くリィナさんにボコられた。
◇
「よし、今日はここまで。」
「「「………………。」」」
「流石に喋る気力も無いだろうから礼はいいぞ。」
返事がない。
ただの屍のようだ。
なんて冗談を考えることしか出来ない。
流石のリリンもMPを使い切ったうえで模擬戦もすればへばるようだ。
ある程度動けるようになってから宿に帰る。
まあ、リィナさんに肩を貸してもらいながらだけど。
宿に帰ってからも喋る気力はなく、食事も喉を通らないのですぐに部屋に戻る。
そして着替える余裕もなくベッドに倒れた。
おやすみ…なさ…い。




