表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第二章】結婚したい。
57/1489

第四十八話 進む道的なお話

また遅れてすみません。


リィナさんが不機嫌であまり近寄りたくないと思わせるオーラを感じるが声を掛けないわけにはいかない。


「おはようございます。」

「ん、ああ。おはよう。」

「えっと、なんでそんなに不機嫌なんですか?」

「いやな、昨日は買い物や武器と防具の整備等をして過ごしていたのだが、隣の部屋の奴等が長いこと盛っていたのだよ。それも6時半頃から12時近くまでな。」


なんかどっかで聞いたことあるような…というか昨日大体そんくらいだったような。

いや、まだそうと決まった訳じゃない。


「それってなんて名前の宿の事ですか?」

「赤い帽子亭という所だよ。ふっ、何度文句を言いに行こうかと思ったものだ。何のつもりの当てこすりだ!とね。」


やべえ。

どう考えてもそれ、俺らだ。


「すんませんっしたぁぁ!!!」

「うわっ!急にどうした。」

「いえ、それ、多分俺らです。今日から稽古で暫く疲れて出来ないと思って、それで…」

(つまり、昨日の声はリリン達だというのか。だとすると私は自分の弟子の声に当てられて自分で慰め…)

「自分で?」

「な、なんでもない。と、とにかくそういうことなら仕方が無い。さっさと稽古を始めるぞ。」


なんか小さな声で言ってたから良く聞こえなかったが、どうやら許してもらえたようだ。


「先ずは自身の装備を全て身につけてくれ。」

「「「分かりました。」」」


リィナさんに言われた通り装備を身につける。


「装備をつけ終わった者からランニングを開始してくれ。時間はそうだな…12時までにしておこう。」


いきなり2時間近くランニングをするらしい。

というかスパルタ過ぎる。



それから2時間休み無しで走らされた。

ただ、テレビなんかで見た昭和の頃と違ってちゃんと水分補給させて貰えたのが救いだ。


「昼食にしよう。今日は私の奢りだ。」

「はぁ、はぁ、あ、ありがとう、はぁ、ございます。」

「うむ。」


昼食を食べた後、2時間も走らされた理由を聞いてみた。


「レントとセフィアはEランクではまだ無いだろうがDランク以上になると護衛依頼が出てくる。その際装備を身につけたまま移動する事になるからな。その為の体力作りだ。それに強敵が突然現れ撤退をせざるを得ない時に装備が重くて走れない…なんて事になれば待っているのは死だ。だから先ずは装備を身につけた状態でも走れるように体力をつける必要があるのだ。」

「そういう理由があったんですね。でも、最初から言ってくれても良かったんじゃないですか。」

「師の言うことを真っ直ぐ取り組めるか試したかったという理由もあったのだ。」

「なるほど。」


死なないようにという理由なら文句のつけようがない。



食休みも終わり、午後の稽古を始める為に訓練所移動した。


「午後からは戦闘訓練だ。先ずは何を武器にするか教えてくれ。」

「俺は片手剣と棒です。」

「すまん。言い方が悪かったな。何か一つ得意なものはどうするか?という事だ。例えば、私やリリンならばスピードだ。君達二人は何を武器にするか。スピードや、近接戦闘、魔法の威力といったことだ。」

「そういう事ですか。」

「じゃあ僕は、スピードと手数です。」

「俺は……俺は、全距離に対応出来るオールラウンダーになりたいです。セフィア達を…護りたいから。」

「その道は険しいだろうが、いい答えだ。」


自身の成長方針を決めて、やっと本当の冒険者になった。

そんな気がした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ