第四百十四話 丸わかり的なお話
熱が下がったので魔法科高校の劣等生を観てきました。
面白かったです。
後、間違えて病弱の方に上げてしまってましたので、改めて上げます。
リリンとの模擬戦が終わったので、こちらも講評みたいなことしてる。
その内容だが、スピードと武器に頼りすぎているとのことだった。
あのスピードならば並大抵の敵なら軽く翻弄できるし武器も斬れ味が凄まじいから、スピードと合わせれば技術も工夫も要らなくなる。
だからこそ技術とかが疎かになっているって。
「むぅ。」
その事に心当たりがあるのかリリンが唸ってる。
唸ってるリリンもかわいい。
「これで全員回ったかな。それじゃこの後なんだけど、さっき言ったことを頭に入れて、二人一組になっての近接戦闘の訓練ね。エルナの方はまずは基礎からだね。必要最低限、身を守れるようにしとかないといざという時に困るし、周りも安心できるしね。組み分けは実力が近い人同士で。あ、エルナは私が見るから。」
実力が近い人同士というのは当たり前だけど、納得できるな。
一方的に教えるならともかく、訓練をするなら実力が近くないと訓練にならないからな。
ん?
俺、セフィア、リリン、ルリエ、シア、ルナ、アカネ、レイダさん、蒼井、ユキノの10人が紅玉の絆だろ。
それでルナがアデラードさんと組むから…………1人、余らない?
「あの、それだと1人余りませんか?」
「へ? 1、2、3、4…………ほんとだ……。」
「………………。」
「……たはは。どうしよっか?」
「いや、こっちが聞きたいんですけど……。」
「うーん……よし。じゃあ、レントとアカネ。セフィアとリリン。アレクシアとユウキ。ルリエとレイダとユキノという組み合わせにしよう。それと、リリンは加速スキルは禁止ね。それじゃ、始め!」
「「「はいっ!」」」
アデラードさん、ちゃんと手加減してくれるよね?
ルナの方が少し心配だけど、今は目の前に集中しないとな。
俺は確か対人戦ということを考えた攻撃の仕方を意識しろって事だったよな。
分かりやすいのだとフェイントを入れたりとか、かな。
まずはそこからやってみよう。
「それじゃ、行くわよ。」
「ああ!」
初手はアカネ。
鋭い突きを放ってくるのを弾いてから攻撃をする。
しかしそれをアカネはあっさりと回避した。
多分読まれてたのだろう。
けど、それはこちらも同じ。
複雑な読み合いはまだ出来ないけど最初の方ならなんとか出来る。
振り下ろした剣を左斬り上げをして追撃、更にそこから薙に移行する。
斬り上げは躱され薙は防がれた。
そしてそのままアカネは体当たりをしてきて、突然の事に驚いてもろに食らってしまった。
「ぐっ!」
「そこっ!」
たたらを踏む俺を追うようにして迫ってくる剣。
「やられるかーー!」
なんとか躱すがバランスを崩して尻餅をついてしまう。
そんな隙を見逃してくれるはずもなく連続で突きを放って来るアカネ。
それを躱しながらなんとか体勢を立て直し距離を取る。
「しぶといわね。」
「そう簡単にやられるわけにはいかないからな。次はこっちから行くぞ。」
俺は駆け出し剣を振り下ろす……と、見せかけて、狙いは左回し蹴り。
しかしあっさりと回避され逆にこっちがアカネの蹴りを食らってしまった。
「ぐはっ!」
「丸わかりよ。」
蹴りを出したばかりの不安定な体勢の所に攻撃を受けたので転ばされてしまった。
起き上がる暇もなく剣を向けられた。
「私の勝ちね。」
「そのようで。けど、なんで分かったんだ?」
「? さっきのフェイント擬きの事? そんなの簡単よ。私の右側を狙ってるのは視線で丸わかりだったからよ。防御の意識が薄いところをさがしてたのだろうけど、あれじゃ今から攻撃しますって言ってるようなものよ。」
「……そんなに分かりやすかった?」
「ええ。」
その後も訓練したけど、2勝5敗という振るわない結果だった。




