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微ユニークから始まる異世界生活  作者: 椎茸大使
【第五章】 迷宮都市でのいろいろ。
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第四百五話 上のようだ。的なお話

今日も今日とて、お仕事です。

昨日は酔っ払いどもが役に立たなかったから雑用依頼を受けたけど今日は大丈夫だろうな?

そう思ってギルドに入ったのだが、依頼が全然ない。

なんでだ?

昨日の失態が広まって依頼を取り下げたりされたのか?

理由を聞くために受付にいく。


「それはですね、昨日は多くの冒険者が依頼を受けれなかった反動でたくさんの方が受けまして……多分ですけど、飲みすぎて散財した補填をしようとしてるのではないでしょうか?」

「あ〜。なるほど。そういう事なら……リナさんは大丈夫なんですか?」

「大丈夫ですよ。ギルドマスターが私の分も払ってくれましたから。あの、それよりも私の名前はどこで……名乗ってませんでしたよね?」

「あ、それは一昨日アデラードさんが言ってたので……合ってますよね?」

「はい。えっと……こほん。では、改めて。私の名前はリナと言います。これからもよろしくお願いしますね。」

「はい。よろしくお願いします。」


そういえば俺も名乗ってないような気がするが……探索予定表で知ったんだろう。

しかし、これからどうしよう。

依頼が無いから仕事を……というわけにはいかないし、急に暇になってしまったな。


「あの、それでもしも依頼を受けなくて暇だというのなら、少し相談に乗ってもらいたいんですけど、よろしいでしょうか?」

「相談? なんの?」

「ここではちょっと……それで、相談に乗って頂けるのでしょうか?」

「ちょっと待って。みんなに聞いてみるから。」

「分かりました。」


相談ってなんだろう?

そういえば、リナさんって冒険者から結構人気あるらしいしその辺のことかな?

ストーカーとか。

みんなに聞いてみたけど、暇だし別にいいんじゃない? というお言葉をいただいたので相談を受けることにした。


リナさんに相談を受けると伝え、個室に向かう。

ちなみにみんなもいる。

前にナンパされてたこともあったしその辺のことを考えてだ。


「相談というのは、通常依頼のことなんです。今日はたくさんの方が受けてくれましたが、普段はみなさんダンジョンの方に向かうのでどうしてもそちらの方の受注率が下がってしまって素材の値段が高騰したりするんですよ。なので、それを解消できる何かいい案はないかと。」

「つまり、何とかして冒険者に通常依頼を受けさせたいからどうすればいいか? ってことですか?」

「そうなります。」

「やっぱり、なんらかの付加価値を付けるとかじゃないですか?」

「おまけで釣るって事ですか?」

「はい。後は競わせるとか。冒険者って負けず嫌いで自己顕示欲が強いってイメージがありますし。まあ、俺は違いますけど。」


いっそのこと狩猟大会とかそういう風にした方がいいんじゃないかなって思ったこともあったし。


「話は聞かせてもらった!」

「仕事してください!」


ースパーン!


「あいたっ! 何すんのさ、エリーナ!」

「何すんのさじゃありません! 仕事してください! 一昨日の騒動の所為で仕事が増えてるんですよ!」

「これも仕事だよ〜。通常依頼の受注率を上げるための話し合いをしてるんだよ。どうせギルドマスターの承認が必要な案件なんだし、だったら私がここで聞いててもなんの問題もないでしょ。」

「くっ! また否定し辛い言い方を……」


リナさんに相談されてたら何故かアデラードさんが乱入してきた。

しかも参加する気らしい。

それはそれとして、お疲れ様です。

アデラードさん担当の人。


「あ、お騒がせして申し訳ありません。今連れ帰りますので。」

「ああ、いえ。構いませんよ。アデラードさんの意見にも一理ありますし……。」

「すみません。ではお任せしてよろしいでしょうか? 私はその馬鹿の代わりに仕事をしていますので、何かあれば受付の者に伝えてください。」

「ちょっ、馬鹿ってなんなのさ!?」

「うるさい。馬鹿に馬鹿って言って何が悪いんですか? それとも、これからサボることなく真面目にちゃんと仕事をしてくれるのですか? それなら撤回しますよ?」

「ぐぬぬ……」

「では、私はこれで。」


立場的にはアデラードさんが上なんだけど、関係性的にはエリーナさんの方が上のようだ。

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