第三百十話 セミの抜け殻的なお話
ごめんなさい、また投稿場所間違えました。
病弱更新したばっかだからそっちが上の方に来ててそれでつい……
「リリン、蒼井、大丈夫か?」
「?」
「何が?」
「いや、ここは言ってみれば魔物の巣窟だから前みたいに気配察知で酔ったりしないかなって思って。」
「大丈夫。」
「ん〜、今のところは大丈夫かな。」
「そうか。でも、辛くなったらすぐに言うんだぞ。」
「ん。」
「気にしすぎ。」
心配してんのに気にしすぎは酷くね?
まったく。
まあ、そんなことはどうでもいいか。
今はダンジョンに集中。
ここは初心者のところと違って気をぬくと…………死ぬ。
自分はもちろん、嫁達を死なせるわけにはいかないから。
あんな、死ぬ瞬間世界がスローになって、身体がどんどん冷えていくような感覚なんて知る必要はないしな。
隊列はいつも通りリリンが先頭、蒼井が殿。
真ん中は今回はマップを見ながらなのでセフィアを配置し、そこからはほぼ自由に、だけど連携がしやすいようにしてる。
「レント、来た。」
どうやら最初の魔物のようだ。
さて、何が来るのかな?
そして見えたその姿は…………セミの幼虫?
無駄に大きいけど、あれ、セミの幼虫だよね。
あんなに大きいと成虫になった時は凄くうるさそうだ。
シュパッ!
「キュウィィィィ!」
バタッ!
あ、リリンがもう倒した。
「レント、これ出た。」
そう言ってリリンが渡してきたのは毎度お馴染みの魔石と小さなセミの抜け殻。
何に使うんだよ、これ。
鑑定してみよ。
ーオイルスィケイダベビーの抜け殻ー
薬の材料になる。
マジでか。
というか、これを使う薬なんて飲みたくねぇ。
でも、なんか魔女が作る魔法薬の材料になってそうだから、微妙にリアリティがあるな。
しかし、メダルがあるってフランが言ってたからもしやとは思っていたけど、ここもドロップアイテム方式か。
ほんと、仕組みがよくわからないな。
普通の魔物とダンジョンの魔物ってどう違うんだろう。
まあ、気にしたところで意味はないんだけど。
誰も知ってないだろうし。
アリシアさんなら知ってるだろうけど、聞いても何にもならないし………忘れよう。
考えるだけ無駄だ。
そんな無駄な事を考えている間も進んでいき次の魔物と遭遇する。
今度はメイズワーム。
ダンジョンに出るイモムシだ。
弱すぎてまたもリリンがシュパッと倒してるよ。
俺たちの出番、あるかな?
ずんどこ進むが全然出番がなくお昼の時間になってしまった。
煙がこもらないような広いところには出てないので、流石にここで調理するのは忍びないし、屋台で買っといた奴でも食っとくか。
嫁の手料理が食べたいです。
あ、美味しい。
その後も地図に書いてある通りだと、大体真ん中辺りでうろうろしつつポップした魔物を狩っていくが、虫や兎といった雑魚ばかりと遭遇して、全く出番がなく、この日のダンジョンアタックが終わってしまった。